キャンプやアウトドアを楽しむならこんなEVで！　日産のEVピックアップのコンセプト　電動化とオフローダーとの相性を模索するサーフアウト

著者をフォロー
記事を保存

全ての画像を見る

日産がオフロードにおけるEVの可能性を探るコンセプト・モデル、「サーフアウト」の概要を公開した。日産が2030年までの新たな事業計画と共に発表した4車種の電気自動車（EV）のコンセプトのうちの1台で、EV版のピックアップ・トラックとなる。

緻密な制御で高い走破性を実現

サーフアウトはシャシー前後にモーターを配置した電気式4WDシステムを搭載。内燃エンジンではなし得ない緻密な駆動力制御が可能となるため、悪路走破性の向上が見込める。また、ランニング・ギアをすべて設置した全固体電池内蔵のプレート状シャシーは、見方によってはラダーフレーム・シャシーにも似ている。シャシーの剛性が高ければ本格オフローダーに応用しやすい設計かもしれない。

フロント・グリルから路面を確認!?

パワートレインがコンパクトで、低い位置に集中しているため、上屋となるボディの設計に対する制約が小さく、フロント・グリルの部分が透明になっていてダッシュボード越しに車体直前を視認できるといった、内燃機関モデルでは成立しない独特のデザインを採用している。

また、キャビンから荷台までをフラットなフロアで構成しているので、サーフボードのような長くてかさ張る荷物も安定して積載できる。しかも、シャシー底面にエンジン車のような張り出しがないため、高い最低地上高と低い荷台が両立できる。公開されたコンセプトCGには荷台を覆うキャノピーも描かれているが、キャビンを後方へ伸ばせば、荷室フロアの低いSUVとすることも難しくなさそうだ。

駆動用電源を用いてアウトドアを楽しむ

オフロードと次世代EVとの親和性は操縦性や積載性以外にも見られる。高いエネルギー密度の全固体電池をアウトドア電源とすることもこのサーフアウトでは想定されている。

次世代バッテリー技術を用いたオフロード・タイプのEVは、オートキャンプや車中泊旅などをより快適にして、クルマの楽しみ方を広げてくれるかもしれない。