2022.01.25

LIFESTYLE

キャンプ用テントがポンチョやブルゾンに変身! 原宿のニューメイクラボでリメイクを体験する

リメイクされたコールマンのテント

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流行の発信地、原宿にオープンしたニューメイクラボ。サスティナブルへの共感、ブランド価値の共有から、オリジナリティあふれる服のアップサイクルが楽しめる。

著名ブランドが未使用品を無償提供


表参道と明治通りの神宮前交差点を中心に、網の目のように路地が広がる原宿。70年代に多くのアパレルメーカーやデザイナーが拠点を構えたことでおしゃれ好きな若者が訪れ、多くのブームの発信地となった。ストリート・ファッションもそのひとつ。路上にあふれる個性的なスタイリングは、海外のファッション関係者から常に熱い視線を向けられている。

一方、服飾業界で見逃せないトレンドとなっているのがSDG’s。もともと石油系材料への依存度が高いうえ、短いサイクルで買い替えを促す消費構造から、環境への負荷が高いという指摘があった。サスティナビリティに取り組む企業が多くなるなか、交差点近くにオープンしたニューメイクラボが注目を集めている。

ラボの名の通り、ここはショップではない。コールマン、ニューバランス、アディダス、オールドイングランド、ミッソーニなどの著名ブランドから無償提供された未使用品を自由にリメイクできる工房で、会員登録すれば無料で参加できる。2021年7月の開始以来、会員はすでに550人に達するそうだ(12月現在)。ミシンを触るのは小学校の家庭科以来という男性も少なくなく、スタッフのアドバイスや会員同士の教え合いを通じて思い思いの一点ものをつくりあげていく。

ニューバランス、アディダスの未使用スニーカーのリメイク品は、2月から渋谷区内各所で展示される。色つきの棒は糸巻きの芯を再利用。

今後はアイテムの販売も?


興味深いのは、各ブランドの積極的な協力姿勢。総合アウトドア・ブランド、コールマンの広報担当者は次のように語る。「弊社でも『地球にやさしいキャンパーになって未来を灯そう。』というメッセージを発信し、新たにアップサイクル・プロジェクトにも取り組んでおりました。そのため、お話をうかがい、ぜひにと思いました。たくさんのクリエイターの方に新しい命を吹き込んでいただくのはうれしいですね」

現在はラボとしてリメイク体験がメインだが、今後は会員がつくったアイテムの販売やレンタルの可能性を探りつつ、ここから多くのクリエイターが生まれるコミュニティづくりを目指すという。サスティナブルを芯にブランドとコンシューマーがシームレスに交わる工房は、原宿を“アップサイクル”のプラットフォームへ進化させる最初のひと針になるかも知れない。

コールマンのソファチェアを子供用のブルゾンとポシェット、椅子へアップサイクル。



文=酒向充英 写真=杉山節夫

(ENGINE2022年2・3月号)

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