2022.02.02

WATCHES

「スタイルのある時計が欲しい!」 CHANEL(シャネル)篇

クルマは移動の手段としても役に立つだけでなく、退屈な日常をウキウキした気分に変える不思議な魅力を併せ持っている。時計も同じだ。時刻を知る道具であることを超えて、着けるだけで生活に彩りを添えてくれる良きパートナーでもあるのだ。だからこそクルマも時計も、自分に合ったスタイルのある1台、1本を選びたい。そんな想いを込めて、シャネルのスポーツカーを彷彿とさせるモデルの魅力を時計ジャーナリストの高木教雄が解説する。

特別な機構が異彩を放つ軽やかなレーシングウォッチ

このモデルが持つスーパーレッジェーラという名の意味を、そしてダイアルに赤く掲げるそのロゴの由来を、本誌読者ならすぐに理解できるだろう。シャネルファンや時計ファン なら、「J12」のクロノグラフにかつてあったモデルを思い出すかもしれない。超軽量スポーツカーというデザインコンセプトが、「ムッシュー ドゥ シャネル」で再登場した。

搭載する自社製Cal.1.を特徴づける240度のレトログラードミニッツは、ダッシュボードのメーターにも似て、クルマをモチーフにするのにはぴったりである。ケースは、「J12」で研鑽したセラミック製。SSよりも遥かに比重は低く、スーパーレッジェーラを体現する最適な素材だ。ダイアルは、Cal.1.のもうひとつの特徴であるジャンピングアワーのディスクをオープンワークで覗かせて軽快な印象に仕立てている。深いギヨシェのパターンとシルバーカラーのフレーム使いは、スーパーカーを想起させる。

クロノグラフが大半であるレーシングウォッチの中にあって、このモデルが持つ特殊な2つの機構は個性を放ち、メカ好きの琴線にも触れる。そして着け心地も見た目も軽快な外装は、ハンドルを握る手を軽やかにし、ドライブの楽しさをもう一度思い起こさせる。


ムッシュー ドゥ シャネル スーパーレッジェーラ
セラミック製ケースは新設計。既存モデルにはないリュウズガードが追加され、スポーティな印象を高めている。スモールセコンドも、新たに赤い60と白い30の数字を配してメーターに似た仕立てとした。ブラックのストラップは、軽量なナイロン製。裏打ちのカーフレザーには鮮やかなレッドを用い、よりアクティブな雰囲気をまとわせた。手巻き。高耐性セラミック&SS、ケース直径42mm、30m防水。468万6000円。

問い合わせ=シャネル(カスタマーケア) Tel.0120-525-519 https://www.chanel.com/jp

文=高木教雄 写真=近藤正一 スタイリング=石川英治(T.R.S)

(ENGINE2022年1月号)

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