コロナ禍で行われた2022年の東京オートサロン。カスタムカー、チューニングカーはもちろんのことレース車両の展示も多く、会場では新年度の体制発表を行うチームも見られた。また、近年増えているのがヒストリックカーだ。旧車をベースにしたカスタムカーだけでなく、後世に残すべく、オリジナルに近い形で修復されたレストア車も多くみられるようになった。
富士24時間レースのクラス優勝車
富士スピードウェイのブースにはレアなレースカーが出展されていた。KTMクロスボウGTXはスーパー耐久シリーズ2021第3戦の富士スーパーテック24時間レースでST-1クラスを制したマシンだ。

F1公認ホイール・メーカー
富士といえば、スーパーGTにGT500クラスに参戦し、富士スピードウェイでのコース最多勝記録を持つ立川祐路選手が駆ったGRスープラがホイール・メーカーの「BBS」に展示されていた。このマシンはやはりメタリックレッドのボディが鮮烈な印象だ。ちなみに、BBSは2022年シーズンからF1のワンメイク・ホイール・サプライヤーとなり、すべてのF1マシンにBBS製のホイールが装着されることになった。
GRスープラの前身である60型とも呼ばれる2代目トヨタ・セリカXXはチューニング・メーカー「トラスト」のブースで出会った眼福ものの1台。アラフィフ世代としては刺さるクルマで、しかもあまりにも美しいボディに、しばし言葉を失った。

初代シルビアにうっとり
もう1台、ため息すら呑み込んだのが「エンドレス」ブースの初代日産シルビア。生産台数554台とされる希少性もさることながら、芸術的なスタイリングは日本自動車界の誇りといっても過言ではないのではないだろうか。パーツ・メーカーのエンドレスは近年レストアも手掛けていて、このシルビアもエンドレスが仕上げた車両だ。ブース内には同じくエンドレスがレストアしたアルファロメオ・ジュニア・ザガートも展示されていて、しばし丸目ライトの美しき60年代デザインに酔いしれた。
取材と称しながら、次々目にする名車に仕事を忘れそうなほど楽しめた東京オートサロン。1日も早くウイルスを克服し、来年も無事開催されることを願うばかりだ。

文=関 耕一郎
(ENGINE WEBオリジナル)
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