2022.02.15

CARS

7年ぶりにアルファ・ロメオのニューモデルが登場 ブランニューのコンパクトSUV「トナーレ」

アルファ・ロメオがブランニューのコンパクトSUV、「トナーレ」を世界初公開した。2019年のジュネーブ・モーターショーでデザインスタディとして出展されたコンセプトカーの市販車版で、ブランドの変革を掲げ、電動化やデジタル技術導入を推し進めたアルファ・ロメオの最新モデルだ。

メルセデスGLAやBMW・X1、プジョー3008がライバル

イタリア・ナポリにある先進的なオートメーションを導入したポミリアーノ・ダルコ工場で生産されるトナーレは「ステルヴィオ」の下位に当たるモデル。ボディ・サイズは全長4530mm×全幅1840×全高1600mm。メルセデス・ベンツGLAやBMW・X1、プジョー3008などがライバルとなるCセグメント・サイズのSUVだが、ライバル比べると全長が10cmほど長い。



伝統のアルファ・ロメオ顔を踏襲

外観は1960年代に登場したジュリアGTや、2006年に市販モデルが発表された8Cコンペティツィオーネといったアルファ・ロメオのアイコニックなモデルを想起させるデザインを採用。ヘッドライトとテールライトは片側3眼の意匠で、マレリと共同開発したLEDアダプティブ・ヘッドライトは、ハイビーム、ロービーム、コーナリングライトで構成されている。

パワートレインはディーゼル、2つのガソリン・ハイブリッド、ガソリン・プラグイン・ハイブリッド(PHEV)の4種類。ディーゼルは130ps/320Nmの1.6リッター直4ターボで、デュアルクラッチ式6段自動MT(DCT)が組み合わされた前輪駆動となる。



2種類のハイブリッドを設定

ガソリン・ハイブリッドは、トナーレで初めて採用されるハイブリッドを前提にミラー・サイクルを採り入れた完全新設計の1.5リッター直4ターボに、48V電源でベルト駆動のモーターを組み合わせる。モーターの出力は15kW/55Nm。デュアルクラッチ式7段自動MT(DCT)の前輪駆動のみで、エンジンの出力が130ps仕様と可変ジオメトリー・ターボを持つ160ps仕様の2タイプを設定する。なお、低速時や巡航時などのモーターのみでの走行も可能だ。

最上位モデルに採用されるPHEVは、前輪を1.3リッター直4ターボの「マルチエア」で駆動し、後輪をモーターで駆動する4WDのQ4システムを搭載。ジープ・レネゲート4×eと同種のPHEV機構だ。システム総合出力は275psで、0-100km/h加速は6.2秒。15.5kWhのバッテリーにより市街地サイクルで最長80km、複合サイクルでも60km以上というクラス最高の電動走行距離を誇る。



自動運転レベル2相当の機能を搭載

シャシーは、セグメントで最もクイックだというギア比13.6:1のステアリングや、スタビリティ・コントロールと統合したブレーキ・システム、電気作動バルブで減衰特性を切り替える電子制の可変ダンパーなどを装備。ADASは自動運転レベル2相当の機能を備えている。

新たな試みとして、自動車本体では初となるクルマとデジタル証明書をリンクさせるNFT(Non-Fungible Token=非代替性トークン)を採用。メンテナンス情報などを改変不可能なデジタルデータとして記録することで、リセールバリューの向上などを見込めるという。また、Amazon Alexa(アマゾン・アレクサ)を搭載し、自宅と同水準の音声アシスタントのほか、Amazonで注文した商品の配達先に車両を指定するといったサービスも利用できるようになる。



イタリアでは4月から受注開始

トリムレベル(内外装や装備の違い、日本でいうところのグレード)は「スーパー」と「Ti」の2タイプ。スーパーにはスポーティな雰囲気に仕立てるオプションが備わる「スプリント」、Tiにはスポーティさに磨きを掛ける「ヴェローチェ」というパック・オプションが設定される。

イタリアでは4月から発売記念モデル「エディツィオーネ・スぺチアーレ」の受注を開始する予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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