2022.03.11

LIFESTYLE

濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』も参戦 2022年アカデミー賞の大本命はこの作品!

3月27日に授賞式を控える米アカデミー賞。国内での話題は当然ながら『ドライブ・マイ・カー』

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一方、俳優としても活躍するケネス・ブラナーが監督業に徹し、自らの幼年期を投影した自伝的作品が『ベルファスト』だ。宗教対立に揺れる1969年の北アイルランドを舞台にした愛すべき小品で、少年の成長や家族の絆、故郷への想いがエモーショナルに描かれる。柔らかなモノクローム映像の美しさも印象的だ。



そして今年最多の11部門でノミネートされているのがネットフリックスの『パワー・オブ・ザ・ドッグ』。1920年代のモンタナ州を舞台に、牧場主の兄弟と、彼らの人生に関わる母子の関係を描く。話の展開がまったく読めない心理サスペンスのような異色作で、人間の心の闇を覗き込むような怖さが全編に漂う。監督は1993年の『ピアノ・レッスン』でセンセーションを巻き起こしたジェーン・カンピオン。今回のオスカーの作品賞、監督賞の大本命とされる。果たしてこの下馬評を覆す『ドライブ・マイ・カー』の歴史的大逆転はあり得るのか? ハードルは相当に高い。だが大波乱が起きるのは、賞レースの常でもある。



文=永野正雄(ENGINE編集部)

(ENGINE2022年4月号)

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