2022.03.05

CARS

大人の3輪車が新しくなった モーガン・スーパー3が登場

大人の3輪車が新しくなった モーガン・スーパー3が登場

advertisement


モーガン3ホイーラー後継モデル

イギリスの少量生産スポーツカー・メーカーのモーガンが新型3輪モデル「スーパー3」を発表した。2011年に登場し、2021年に生産を終了した「モーガン3ホイーラー」の後継モデルだが、デザインも構造も全面的に刷新されている。



前2輪、後1輪のレイアウトを踏襲

これまで登場したモーガンの3輪モデル同様、前2輪、後1輪のレイアウトを採るが、エンジンの搭載位置をボディの最先端から通常の4輪車同様、前輪と室内の間に変更したのが、歴代モデルとの大きな違いだ。



エンジンが鼻先から消えた

エンジン・レイアウトの変更はスタイリングにも変貌をもたらした。フロントにはエンジンを支える鋳造アルミの部材が鎮座し、ノーズ先端はエアフローを整えるカウリングが備わる。そこから取り入れられた走行風はボディ外側にエンジンを挟むように左右に配置されたラジエーターと、サイド・ブレードと呼ばれる左右の導風板へ導かれ、空力や冷却の性能向上に寄与する。

ボディ・サイズは全長3581×全幅1840×全高1132mm、ホイールベースは2533mm。先代の3ホイーラーに対し全長291mm、全幅100mm、全高、27mm、ホイールベース143mm拡大。車両重量は50kg増の635kgだ。CAD設計された接着工法で組み上げられるアルミ製プラットフォームは100年を超えるモーガンの歴史において初の本格モノコックとなる。



フォード製1.5リッター直3を搭載

エンジンはフォード製1.5リッター直3ガソリンで120ps/150Nmを発生。鼻先にぶら下がっていた3ホイーラーの69ps/129Nmを発生する2.0リッターVツインから大幅な性能向上を果たすとともに、搭載位置がキャビン寄りへ後退したことで重量配分も改善した。

トランスミッションはマツダ・ロードスター用をベースとした5段MTで、歯車形状を見直したベベルギアとカーボン補強ベルトを介して後輪を駆動。0-100km/h加速は3ホイーラーと同等の7秒、最高速度は24km/hアップとなる209km/hをマークする。



ボディ横がラゲッジスペース

キャビンの横に備わるサイド・ブレードはラゲッジ・キャリアのマウントベースとしても機能。カードネットや専用のキャリーバックを装着することができる。リアのトランク・リッド上にはトランク開閉時にも脱着不要な積載ラックを設置できる。これまでボディの外側にむき出しだったエグゾースト・パイプはボディ・パネルの内側を通るようになったため、乗降時に熱した配管へ注意を払う必要がなくなった。

キャビン・スペースはボディ外側へコラムレバーが突き出すほどミニマムで、ボディ開口部の上部にひじを乗せるような乗車姿勢は健在。ミサイル発射ボタンをイメージしたエンジン・スタートボタンは3ホイーラーから継承された。一方、センターにマウントされるモーガン初のデジタル・メーターやUSBポートが新設されたことは時代の推移を感じさせる。



イギリスでの価格は600万円後半~

シートは防水や耐UVに配慮した表皮素材を使用。着座位置は固定されており、運転姿勢はステアリング・コラムのチルトとテレスコピック、ペダルボックスの前後移動で調整する。足元にはヒーターが採用され、シート下には収納スペース、両サイドにはバンジーコードを用いた小物入れを確保した。

さらに、ダッシュボード下にはサイド・ブレードのものと同じユニバーサル固定具を設置。パートナー企業が開発したスマートフォン・ホルダーやドリンクホルダーなどを取り付けできる。また、ナビゲーション・システムや専用のキャリーバッグ、アパレルも提供される。

英国での価格は4万1995ポンド(約651万円)。現時点で日本導入予定はアナウンスされていないが、遠からず路上で遭遇できることに期待したい。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement