2022.05.06

CARS

こんな無敵なVW、今までなかった! フォルクスワーゲン・アルテオン・シューティングブレークに5人のモータージャーナリストが乗った!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

フォルクスワーゲン・アルテオン・シューティングブレークTSI 4モーションRライン・アドバンス

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2022年上半期の注目モデル34台を大磯プリンスホテルの大駐車場に集め、38人のモータージャーナリストがイッキ乗りした恒例の大型企画、エンジン大試乗会。2021年に追加されたワゴンボディのフラッグシップ、アルテオン・シューティングブレークには、塩見 智、松田秀士、岡崎五朗、斎藤 聡、嶋田智之の5人のジャーナリストが試乗した。

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クーペのマイナーチェンジと同時に初導入

2021年7月、フォルクスワーゲン・アルテオンがマイナーチェンジを受けた。それを機にステーションワゴンのアルテオン・シューティングブレークがラインナップに加わった。全長×全幅×全高=4870×1875×1445mm。ホイールベース=2835mm。車両重量=1750kg。2リッター直4ターボは最高出力272ps/5500~6500rpm、最大トルク350Nm/2000~5400rpmを発生、7段DSGを介し、4輪を駆動する。流麗なスタイリングを持ちながら、後席の居住性や荷室容量などは十分に確保されている。今回の参加車両はRライン・アドバンスで車両本体価格は654万5000円。



さらにワイルドさが欲しくなる華やかさ/塩見 智


シューティングブレークは、直訳すれば“狩猟用ワゴン”ということになるが、現在では荷室容量よりもスタイリッシュであることを優先した、流麗なワゴンといった意味で用いられる。このアルテオン・シューティングブレークもそう。ファストバックに対し荷室容量がほとんど変わらない。後席背もたれを立てた状態ではわずかに2リッター大きいだけ(トノカバーより下の容量)、倒した状態でも75リッター大きい(ルーフまでの容量)程度。荷室床面の左右幅や奥行きに違いはない。まぁこれはシューティングブレークが狭いのではなく、ファストバックが広いのだが。スタイリングを優先したおかげで、VWにしてはというと叱られそうだが、華やかだ。伸びやかで美しい曲線を描くルーフラインが特徴的だ。ガソリン2リッター直4ターボエンジンは実用上なんの不満もないが、この見た目で、かつブランドのトップに位置するモデルということを考えるともっとワイルドなパフォーマンスが欲しくなる。真面目でお馴染みなVWにも1車種くらいジョーカー的な存在があってもいいじゃないか。

マイナーチェンジによりアルテオンのインテリアは全体的に見直された。室内は上質でモダンな雰囲気に仕上がっている。Rライン・アドバンスにはナッパレザーを用いた専用のスポーツシートが標準装備される。

内に秘めた実用性とスポーツ心/松田秀士

コンサバなイメージの濃いフォルクスワーゲンに似つかわしくないモダン・ラグジュアリーなフォルム。アルテオン・シューティングブレークは見るものを引き付けるエクステリアを持つ。リア・ビューには気品さえ感じるが、ひとたびリア・ゲートを開ければ、あれを積もう、これを押し込めて旅に出ようと想像が膨らむ。実用性の高い荷室だけではない。まさにドライバーズ・シート、と表現するのがピッタリなコンフォタブルなシートに腰掛ければ、直線的なダッシュボードに機能的に配置されたディスプレーやメーターパネルが目の前にあり、すべてが直感的に操作できる。必要最小限なスイッチ類。ディスプレー内に配されるタッチ式スイッチは、時として扱いにくいものだが、使用頻度の高いものは機械的スイッチとしてブラインドタッチができるように配置されている。とにかく操作系が使いやすい。ホイールベースを含めた長い安定感のあるシルエットが特徴だが、ハンドリングは意外にもシャープ。少ない操舵角でコーナーを次々にクリアしてゆく。内に秘めたスポーツ心に拍手。


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