2022.05.06

CARS

こんな無敵なVW、今までなかった! フォルクスワーゲン・アルテオン・シューティングブレークに5人のモータージャーナリストが乗った!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

フォルクスワーゲン・アルテオン・シューティングブレークTSI 4モーションRライン・アドバンス

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続いては岡崎五朗、斎藤 聡、嶋田智之の3人のインプレッション。ただのワゴンではないアルテオンならではのパーフェクト感を語っているのは、この3人も同様。シューティングブレークという名の特別さが感じられる。

色気とVWらしい高品質。SUVからの乗り換えに!/岡崎五朗

コストダウンが目に付く最近のVW車だが、フラッグシップ・モデルであるアルテオンに関しては心配いらない。さすがVWだと唸らされるクォリティをしっかり保っている。加えて、シューティングブレークはそうとうカッコいい。質実剛健が特徴のVWのなかにあって、何やら色気めいたものを強く感じさせる。参考までに、シューティングブレークとはシューティング(狩猟)用のブレーク(ステーションワゴン)の意。本来は2ドア・クーペを3ドア化した贅沢な乗り物だったが、それが転じて現代ではスタイリッシュなステーションワゴンの意として使われるようになった。そんなアルテオン・シューティングブレークのキャラクターを明確に示すのが、パサート・ヴァリアントより65mmも低い全高と傾斜の強いハッチゲートだ。とはいえそこは大柄なボディの持ち主。後席も荷室も十分に広い。パワフルな2リッターターボによる走りは力強い。それでいてしなやかに動く足まわりは優れた快適性も担保している。使えて走れてカッコいい……SUVから乗り換えるには最高だと思う。

マイナーチェンジによりアルテオンのインテリアは全体的に見直された。室内は上質でモダンな雰囲気に仕上がっている。Rライン・アドバンスにはナッパレザーを用いた専用のスポーツシートが標準装備される。

VWラインナップで破格の上質さと優雅さ/斎藤 聡

シューティングブレークという言葉の語感が好きだ。クルマの形を定義すれば、クーペのようなスタイリッシュさを備えたステーションワゴンということだが、言葉の裏に機能性だけでは収まらないライフスタイルをイメージさせるニュアンスがあり、そこに型にはまらない自由さを感じる。アルテオンというクルマは、フォルクスワーゲンのラインナップの中では破格に高級で、実用性・機能性を前面に押し出すほかのシリーズとは一線を画して上質さとか優雅さを備えていると思う。特にシューティングブレークはこのデザインが先にあったのではないかと思えるほどバランスが良く異質。走らせてみても、改良を重ね熟成が重ねられてきたMQBプラットホームのしっかりした骨格をベースに、あえてシャープさを求めず、やや大柄なボディサイズに合ったしっとりした乗り味にセットアップされて心地よいドライブ感覚をもたらしている。ハルデックスカップリングを用いた4WDの走破性も自由な気分をプラスしてくれる。



走ればわかる快適さ。ルックスだけじゃない!/嶋田智之

グッと低く構えて伸びやかに流れていくフォルムは、かなりカッコいい。アルテオンのシューティングブレークは、ステーションワゴンの仲間の中で最も美しいスタイリングを持ってるんじゃないか、と思う。特に真横から少し後ろ側に回り込んだあたり。美しいとすら感じられて、ニヤニヤしながらずっと眺めていられそうな気分になる。そんなワゴンなんて、そうあるもんじゃないだろう。しかもこのクルマ、ルックスがいいだけじゃないのだ。大人4人が不満なく旅することのできる空間があるのはもちろんのこと、走れば解る、見事に快適なのだ。走っても気持ちいい。2000回転から350Nmを発する厚いトルクに守られたクルージングも272psを活かした熱い走りも、どちらも難なくこなしてくれるのだ。フルタイム4WDもさり気なく効いてるし。無敵でしょ。

しかも、だ。押しつけがましさなんてどこにも微塵もなく、大人っぽい。本来ワゴンは機能から選ぶものだけど、このクルマはその範疇を超えている。今いちばん説得力のあるモデルだと心から思う。



写真=神村 聖(メイン・サブともに)

(ENGINE2022年4月号)

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