2022.05.15

CARS

MTだけのGT3を超える限定1250台の硬派系ポルシェ911、スポーツ・クラシック登場

ポルシェが世界限定1250台の特別な911、「スポーツ・クラシック」を発表した。スポーツ・ドライビングを存分に堪能するためのパワートレインと、スタイリングを際立たせるために過去の911から引用したデザイン要素を盛り込んだ、現行911のMT仕様最強のモデルだ。

3.7リッターのフラット6を搭載

水平対向6気筒のエンジンはカレラ系の3.0リッターではなく0.7リッター大きい3.7リッターで、可変ジオメトリー・ターボとウェイストゲートでさらなる高出力を実現。最高出力は最新の911GT3をも上回る550psで、MTを積む現行911としては現状の最強モデルだ。変速機は自動ブリッピング機能を備える7段MTで後輪を駆動する。



ターボ系のワイド・ボディを採用

「911ターボ」系と同じワイド・ボディを使用するが、リア・フェンダーにエア・インテークは備わらず、カレラ系同様、エンジン・フードから空気を導入する。このエンジン・フードには1972年に登場した911RS2.7を彷彿させるカーボンFRPのダックテール・スポイラーが加えられた。ボンネットやダブルバブル形状のルーフも同じくカーボンFRPを用いている。ノーズからリア・スポイラーまでは手書きのストライプが入り、ドアのゼッケン・サークルには0〜99の好きな数字を入れられる。リア・エンドに配される「911Sport Classic」のロゴは金メッキ仕上げとなる。

ホイールはフロント20インチ、リア21インチのセンター・ロック式で、911デザインの象徴のひとつであるフックス製のヒトデ型のホイール思わせるデザインとなっている。

サスペンションはGTSやターボのものをベースに開発したアダプティブ・ダンパーの「PASM」を採用し、車高は通常より10mm低められている。また、4WDモデルに比べてフロントのスプリング・レートをわずかながら下げている。専用チューンの4輪操舵システムとカーボンセラミック・ブレーキも標準装備だ。



千鳥格子のインテリア

シート中央とドア・トリムにあしらわれた千鳥格子のファブリックをはじめ、インテリアにも歴代911のモチーフが盛り込まれている。これにアルミやオープンポア仕上げのウッド・トリム、ブラックとコニャック・カラーのセミアニリン・レザーを組み合わせた。また、室内からスポーツ・エキゾーストが奏でるサウンドを十分に楽しめるよう、遮音材が一部取り除かれているのも、このクルマの特徴だ。

スポーツ・クラシックは先々代のタイプ997のときにも限定販売され、250台を即完売した。そのこともあり、今回の生産台数は1250台だが、こちらも即完売は間違いないだろう。価格未定。なお、スポーツ・クラシックのインテリアに用いられたアイテムのいくつかは9月以降、「ヘリテイジ・デザインパッケージ・クラシック」として911のオプション・リストに加わる予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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