山形県蔵王で、満天の星空を眺めるCarstayアンバサダーの宮本芽依さん。東京ではなかなか味わえない大自然を満喫している。
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移動とアウトドアがワンストップ、「クルマが家」になるライフスタイルを手軽に楽しめるサービスが話題に。
オーナーにとってもメリットが
キャンピングカーというのは和製英語で、アメリカではレクリエーション・ヴィークル、キャンパーのほか、ハウストレーラー、モーターホームとも称される。carという簡素な一語ではなく、「移動」と「家」が組み合わされていることは興味深い。
キャンプ熱の高まり、そしてコロナ禍による密への回避から、わが国でも車でアウトドアを楽しむバンライフが人気を集めている。ただ、そのあり方は従来とはいささか趣を異にしているようだ。キャンプが好きな富裕層が所有するだけでなく、より幅広い属性の利用が目立つ。後押しとなっているのがシェアリング・サービス。たとえば2018年に創業したスタートアップのCarstay(カーステイ)。19年には車中泊できるスポットのシェア、検索、予約のみだったが、20年からバンライフに特化した車両本体までシェア・サービスを拡大し、飛躍的に売上を伸ばしている。
キャンピングカーの使用は平均で年15日程度と言われる。使わない時期に共用して有効活用することは、オーナーにとってメリットは大きい。実際にシェアしている側の中村武志・敬子さん夫妻も「都会でキャンピングカーを保有するためにはかなりの維持費がかかります。シェアリングがなかったら、購入自体に踏み切れていなかったかも知れません」と語る。

新しい住まい方を伝道
利用する側に大きな気づきをもたらすこともある。昭和女子大に通う宮本芽依さんはもともと高校生の頃から旅をしながらの暮らしに興味があったが、大学がオンライン授業になったことから2カ月間車両を借りて和歌山県や山梨県、石川県で初体験、自由な暮らし方にすっかり魅せられた。
「バンライフは車内で完結すると思っていました」と言う宮本さんは、こう続ける。
「多くの人との出会いがあり、忘れられない思い出になりましたね」
今ではアルバイトで貯めたお金で福祉車両を購入し、クラウドファンディングで本格的なキャンピングカー仕様に改造するほどのめりこんでいる。
自由に旅ができる、精神的に自由になれる――奇しくも中村さん、宮本さんそれぞれが「自由」という言葉でバンライフの魅力を語る。シェアリング・サービスは車両だけでなく、新しい住まい方を伝道する役割も果たしているようだ。

文=酒向充英(KATANA)
(ENGINE2022年8月号)
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