2022.09.11

CARS

内燃機関最後のタイプRかも ホンダ唯一のスポーツ・モデル、新型シビック・タイプRがデビュー

7月にワールドプレミアした新型ホンダ・シビック・タイプRの販売が開始された。発表と同時に完売した先代後期型のように初回限定の特別仕様車は用意されず、通常販売のカタログ・モデルのみのスタートになる。

ホンダ唯一のスポーツ・モデル

S660とNSXの生産終了が相次いでアナウンスされた今、ホンダで唯一のスポーツ・モデルとなったシビック・タイプR。300psを超える高出力エンジンで前輪を駆動するホットハッチがさらなる進化を遂げた。ホンダも電動化を強く推し進めており、内燃機関だけのタイプRはこれが最後になる可能性が高い。



ちょっと大人になった

エクステリアは先代同様、ボディ一体型のワイド・フェンダーや専用デザインの前後バンパーや、リア・ウイングなどを備えるが、過激な性能をデザインに表現した先代と比べると子供っぽさが払拭されたというか、ちょっと落ち着いたデザインになった(それでも十分にスポーティで過激だが)。タイプR専用デザインの前後バンパーやリア・ウイングは前後バランスのよいダウンフォースの増加と空気抵抗の低減を両立させている。

ボディ・サイズは全長4595×全幅1890×全高1405mm。先代より35mm長く、15mm広く、30mm低い。ホイールベースは35mm延長され、2735mmとなった。

インテリアは、真っ赤なシートとカーペットを除けば、反射を抑える偏光塗装などを用いた黒基調にすることで運転に集中できる環境を構築。フロント・シートはリクライニング可能なバケット・タイプで、後席は2座の4人乗りとなる。メーターはフル液晶パネルになり、サーキット走行などに対応した走行モードによって表示が変わる。また、データの記録に加えてシェアも可能なタイプR専用データロガーの「ホンダ・ログアール」を搭載。インフォテインメント用のセンター・パネルに車両及び走行に関する各種情報を表示する。



最高出力は+10psの330ps

先代以上の出力とレスポンスを追求したエンジンは先代の進化版となる専用ユニットの2.0リッター直4VTECターボ。最高出力330ps/6500rpm、最大トルク420Nm/2600-4000rpmで、先代比で10ps/20Nmの出力アップを果たしている。フロント・グリル開口面積の拡大やラジエターの性能向上、ボンネット上への排気口の設置で冷却性能も高めた。トランスミッションは6段MTで、変速時にエンジンの回転数を制御するレブ・マッチ・システムは2→1速にも対応するようになった。

サスペンションは4輪独立制御のアダプティブ・ダンパーを採用。265/30ZR19サイズのタイヤはミシュランと共同開発した専用設計。幅を20mm拡大するためにあえて先代の20インチから19インチへとサイズダウンさせている。リバース・リム構造のホイールにより旋回時や加減速時のタイヤ内側の接地圧安定化を図っている。



なんとか500万円オーバーを回避

ボディカラーは5色。タイプRのイメージ・カラーであるチャンピオンシップホワイトのほか、フレームレッド、レーシングブルー・パール、クリスタルブラック・パールと、有償オプションとなる新色のソニックグレー・パールを設定する。

価格は先代より約25万円アップとなる499万7300円。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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