2022.09.13

CARS

シビック・タイプR詳細解説・エンジン編 初代NSXタイプRを超える馬力荷重比

タイプRとしては6代目となる新型ホンダ・シビック・タイプR。S660やNSXの販売が終了するなか、現在のホンダのラインナップで唯一のスポーツ・モデルとなったシビック・タイプRの魅力を詳細に紹介する。その第2弾はエンジン。さらに出力アップが図られた2.0リッター・ターボの進化を見ていこう。

先代よりさらに10psアップ

エンジンは先代モデルにも搭載されたK20C型1995ccDOHC直列4気筒VTECターボ。最高出力330ps/6500rpm、最大トルク420Nm/2600-4000rpmは、先代の320ps/6500rpm、400Nm/2500-4500rpmから10ps、20Nm増強している。車両重量は40kg増えて1430kgになったが、初代NSXタイプRを凌駕する4,33kg/psの馬力荷重比は市販の前輪駆動車トップだという。



ターボの見直しでレスポンスを向上

出力向上を過給圧のアップによって高めようとしたときに犠牲となるのがレスポンス。俊敏なレスポンスなしにタイプRの目指すものを実現できないという考えのもと、ホンダはターボ回転数のアップを図った。そのためにコンプレッサー翼の枚数を減らし、コンプレッサーとタービン・スクロール部を強度を保ちつつ小型化することで重量を軽減。回転系の慣性を13%低減した。

加えて、ベアリングを低フリクション化することで効率をさらにアップ。軽量なモノ・スクロール・タイプでありながら、ツイン・スクロール・タイプ並みの出力とレスポンスを実現したという。



3本出しのテール・パイプも構造を見直す

排気系に可変バルブ・タイミング&リフト機構(VTEC)、吸気及び排気に連続可変バルブ・タイミング・コントロール機構(VTC)を備えた吸排気系も改良を施した。インテークは管径アップと可能な限りのストレート化により抵抗を減らすことで吸気流量を10%アップ。インタークーラーは段数を9段から10段に増やして圧力損失の低減を図った。また、バンパー開口部の拡大によりエア・フローとともに冷却性能も改善している。

エグゾーストは先代と同じく特徴的な3本出しのテールパイプを備えるが構造を見直した。先代はセンターより太い左右のパイプが主に排気を担っていたが、新型はセンターが太いストレート構造に変更。排気圧損を減じて流量が13%増し、出力とレスポンスを高めている。

こうした物理的改善のほかに制御系も進化させている。点火制御の改良も出力向上に寄与。また、連続可変バルブ・タイミング、スロットル・ペダル開度、トルク・マップの割り付けを見直すことで、スロットル・ペダルの踏み増し時の加速レスポンスを引き上げ、ドライバビリティを高めている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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