2022.09.20

CARS

12気筒モデルの灯がまた消える ベントレー・フライングスパー最後の12気筒モデル登場 

ベントレーの4ドア・サルーン、「フライングスパー」に高性能バージョンの「スピード」が追加された。フライングスパーのラインナップを完成させる新グレードで、ベントレーの12気筒シリーズの最後を飾る一連のモデル群のひとつだという。

6.0リッターW型12気筒

エンジンはベントレーの特徴的な6.0リッターのW型12気筒ツインターボで、2022年5月に生産終了したW12モデルと同等の635ps/900Nmを発生する。4.0リッターV8ツインターボを積む「フライングスパーS」に対して、85ps/130Nm上回るスペックだ。0-97km/h(0-60マイル/h)加速はV8よりも0.4秒短い3.8秒、最高速度は333km/hをマークする。



後輪駆動ベースの4WD

トランスミッションはZF製のデュアルクラッチ式8段自動MT(DCT)で、最高速度には6速で到達。7と8速の各ギアはオーバードライブで燃費改善に貢献する。駆動方式は4WDで、駆動力はリアへの伝達を基本に、必要に応じてフロントへも供給。フロントへのトルク配分は「コンフォート」と「ベントレ」ーの各走行モードでは最大480Nm、「スポーツ」モードでは280Nmに設定される。

シャシーには電子制御アクティブ4輪操舵と、アクティブ・スタビライザーの「ベントレー・ダイナミックライド」を装備。ハンドリングや取り回し、乗り心地といった各要素を状況に応じて最適化する。フロント・ブレーキは鉄製ディスクでは世界最大という420mm。キャリパーはグロスレッドが標準色で、グロスブラック仕様がオプションで用意される。



スポーティとラグジュアリーをミックス

エクステリアはフロント・グリルや前後ライトがダークカラーとなり、フロント・フェンダー下部には「スピード」のバッジが装着される。ホイールは22インチで、ダークティント、グロスブラック、シルバーペイントの3種類から仕上げが選択できる。また、デザイン違いのホイールや、宝石をあしらった燃料とオイルのキャップ、カーボン製のエアロパーツなども用意されている。

インテリアはダッシュボードに「スピード」のロゴを装着。高級クロノグラフに着想を得たグラフィックのメーターパネルを用いることでスポーティさを演出。いっぽう、前24ウェイ、後14ウェイの調整機能やマッサージ機能を備えたシートを備えるなど快適装備も高めている。

室内の手が触れる部分には再生ポリエステルを73%配合したダイナミカピュアを使用。内装色は15色からチョイス可能だ。ウッドパネルは標準仕様がピアノブラックで、クラウンカット・ウォールナット、ダークステンドバー・ウォールナット、ダークフィドルバック・ユーカリが無償オプションとなる。

ベントレーはフライングスパーの全販売台数のうちスピードの販売比率を、欧米では約1/3、中東では1/5程度になると見込んでいる。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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