2022.10.30

CARS

ついにジープも電気を投入 小型EVのアヴェンジャーをパリ・モーターショーで発表

ジープがブランド初の電気自動車(EV)モデルとなる「アヴェンジャー」を4年ぶりに開催されたパリ・モーターショーで発表した。

小さくても立派にジープ

全長はジープ・レネゲードより160mm短い4080mmで、クラスとしてはBセグメントSUVに属するアヴェンジャー。エクステリアには、フロントの7スロット・グリルや台形ホイール・アーチ、張り出したフェンダーなど、ジープらしさを感じさせる要素が盛り込まれている。ウィリス・ジープ時代のクラシックな燃料携行缶をイメージしたテールライトはレネゲードにも見られるモチーフだ。ホイールは18インチで、タイヤ外径は690mmと大きい。

ラングラーにインスパイアされたというダッシュボードなどクリーンなデザインのインテリアは、助手席からも扱いやすい10.25インチのタッチ式ディスプレイや大きく開く大容量の収納など優れた機能性を持たせている。ラゲッジスペースはこのセグメントでは最大級の容量となる380リッターを確保するとともに、開口部の高さを720mmという低い位置に設定した。



1モーターの前輪駆動

400V駆動の電動パワートレインは、ステランティスと日本電産ルロア・ソマーホールディングの合弁会社である「エモーター」が開発したもので、フロントに搭載されたモーターは156ps/260Nmを発生し、前輪を駆動する。54kWhのバッテリーはステランティス製の新型で、前後シート下とセンタートンネル内に搭載。WLTP値で400km、市街地サイクルでは550kmの航続距離を可能にする。

充電性能は100kWの急速充電に対応し、3分で30km相当の電力を補充可能。20→80%のチャージは24分で済む。ウォールボックス経由の11kWの通常充電では0→100%を5.5時間で完了する。



悪路走破性もしっかり確保

前輪駆動のジープとしては初めて悪路走行性能を高めるセレクテレインとヒルディセント・コントロールを装備。さらに、最低地上高はこのカテゴリーではもっとも高いレベルの200mmで、対地障害角はアプローチ・アングルが20度、ブレイクオーバー・アングルが20度、ディパーチャー・アングルが32度といったように急傾斜もクリアできる設定だ。

生産はステランティスのポーランド工場で行われる。欧州市場では発売記念モデルの「1stエディション」を11月まで受注する。なお、アヴェンジャーはEV専用モデルではなく、イタリアとスペイン市場にはガソリン・ターボ車が用意されるという。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement