2023.02.03

CARS

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ドキドキできるクルマ、ルノー ルーテシアにモータージャーナリストの藤島知子さんが試乗! 再発見したその魅力とは?

ヨーロッパで大人気のコンパクトカーのルノー ルーテシア。1.3リッターのガソリン・モデルに、新たにE-TECHフルハイブリッドも加わって、日本でも俄然注目度が増すルーテシアにモータージャーナリストの藤島知子さんが改めて試乗。藤島さんが感じたルーテシアの魅力とは?

フランスの感性をもって描かれた巧みなデザイン

なんだか、ドキドキしてしまった。

真冬の朝、都心のビル群の狭間はコンクリートの壁に囲まれたグレーの風景。ピンと張り詰めた空気の中、石畳の道に佇むルージュフラム メタリックを纏ったルーテシアは、まるで冷たい景色の中に咲いた一輪のバラのようにドラマティックに映ったからだ。



コンパクトな車体に表現された立体的な造形。柔らかな光が繊細なディテールを浮きたたせて、不思議と表情が変わって見える。ひとクラス上の存在感をほのかに漂わせる姿を見つめていると、フランスの感性をもって描かれた巧みなデザインにすっかり魅せられている私がいた。

日本ではすでに5代目が導入されている「ルノー ルーテシア」。発売当初となる2020年にはBセグメントのスモールカーとして、欧州市場における販売で1位を獲得する人気モデルとなっていた。コンパクトなハッチバックモデルは日本の狭苦しい道路環境においても重宝されてきたものだが、改めてこの世代のルーテシアに乗りこんでみると、居心地の良さと質の高いインテリアが魅力だったなと再確認した。

各メーカーのこのカテゴリーのクルマのボディサイズに目を向けると、世代を追うごとに拡大傾向にあり、昔と比べてずいぶんと立派な大きさになった。一方で、5代目のルーテシアは3ナンバー車に分類されるものの、先代よりもボディサイズをコンパクトに収めてきた。最小回転半径は5.2mで小回りが効く。狭い駐車場の車庫入れやUターンなどの際にもたつかず、周囲に迷惑をかけずに済むのは嬉しい。



街乗りで向き合いやすいコンパクトカーであっても、インテリアの質感や機能性はできれば譲りたくないもの。ルーテシアは毎日を豊かな気持ちで過ごしたいと願うユーザーの気持ちを汲み取るようにして、ひとクラス上の上質さと居心地のいい空間を提供してくれている。

車内は大人が無理なく座れるだけの居住スペースが確保されていて、中でもシートの座り心地は絶妙。試乗したモデルはインテンス・テックパックと呼ばれるガソリンエンジン車の上位グレードとなり、肌馴染みのいいブラックのレザーシートが標準装備。座ると腰回りの収まりがよく、体圧がどこに掛かっているのかを意識させないレベルでごく自然に身体を預けることができる。前席主体で走らせることが多いコンパクトカーは後席の質感は二の次になるケースがあるが、ルーテシアは後席についても快適に過ごせる座り心地の良さにこだわっていることに驚かされた。

ちなみに、後席のシートバックは60:40の分割可倒式になっていて、乗員と荷物の状況に応じてアレンジすることができる。荷室容量はE-TECH フルハイブリッドは300リッターだが、ガソリン車は391リッターとなり、荷室高が稼げるぶん、+αのスペースを活用できる優位性がある。

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衝突事故のリスクを低減する運転支援機能も充実

内装色はブラック基調でまとめられていて、ボディカラーに応じてダッシュボードまわりはブラック一色のモノトーン、ライトグレーのパネルをあしらったもの、あるいは、ライトグレーに赤のアクセントを差し色に添えた仕様が設定されている。肌に触れそうな箇所にはソフトパッドがあしらわれているあたりも上質さを感じさせる理由のひとつだろう。

インパネの中央には7インチのマルチメディア対応のディスプレイオーディオ「EASY LINK」が採用されている。これはApple CarPlayやAndroid autoに対応しているもの。手持ちのスマートフォンのアプリと連携して、マップアプリをカーナビとして活用して画面に表示したり、音楽アプリを通じてシチュエーションに応じて聞きたい曲を再生することもできる。今ドキのデジタルライフをシームレスに楽しめる機能が標準装備されているのは嬉しい。



かつてのルノーはどこかアナログで、いろんな意味で人間力が試されるところが魅力といえたが、最近のクルマづくりは著しい進化を遂げている。快適なドライブをサポートし、衝突事故のリスクを低減する運転支援機能を充実させていることも特筆すべきポイントだ。前走車や歩行者、自転車に衝突しそうになったときに自動的にブレーキを作動させて被害軽減を図るアクティブエマージェンシーブレーキをはじめ、クルーズコントロールはアクセルとブレーキの制御に加えて、車線の中央付近を維持して走るレーンセンタリングアシストもついている。

もはや運転支援機能は、かつてのフランス車では想像がつかないレベルのサポート機能を充実させた内容になっていると言っていい。実際の世の中の事故がドライバーのうっかりミスによって起こるものだと考えると、ベテランでも、運転に不慣れなドライバーであっても、ついていると安心できる機能の数々といえるだろう。

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実は贅沢な4気筒エンジンとデュアルクラッチ式のトランスミッション

デザイン、質感、機能性に安全装備と全方位にわたって隙のないルーテシアだが、ルノーのコンパクト・ハッチバック・モデルの魅力といえば、やはりその走りに注目せざるを得ない。用意されているパワーユニットは2023年1月末の時点で2種類となった。ひとつは1.3リッターの直列4気筒ガソリン・ターボ・エンジンに7段デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせた仕様。もう一方は1.6リッターの直列4気筒自然吸気エンジンにF1のノウハウを活かしたドッグクラッチマルチモードATを組み合わせたフルハイブリッド。今回試乗したのは前者の1.3リッターのガソリン・ターボ・エンジンだ。

さっそく走り出してみると、エンジンのみで走る仕組みとあって、出足は軽快で小気味いい。そもそも、このクラスに搭載されるエンジンは3気筒の小排気量が主流なので、格上のクルマに搭載される4気筒がラインナップされていること自体が贅沢なこと。



7速EDCはマニュアルのギアボックスをベースとしながら、変速はATさながらに行うトランスミッション。リズミカルに変速し、かつスムーズにエンジンの力を伝達し、伸びのいい加速フィールとレスポンスに優れた走りを披露してくれる。そのうえ、フランス車らしいしなやかな足取りと粘りのある独特の乗り味がクセになりそうだ。

走行時はクルマの動きを感じ取りやすく、シートの座り心地も快適でストレスが少ない。また、一見するとデザインコンシャスなモデルかと思いきや、運転席からの直接視界は良好。交差点の右左折時に周囲の状況を見渡しやすい。自分が進む先の目標が定まることで、ハンドルの切り遅れも少なく、安定した姿勢でスマートに走らせていける。

ルーテシアはクルマがドライバーに寄り添い、息を合わせて走る楽しみをもたらしてくれる。ドライバーも同乗者も満たしてくれる理想的な一台なのだと、今回の試乗で改めてその魅力が再発見できた。

文=藤島知子 写真=茂呂幸正

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(ENGINEWEBオリジナル)

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