2023.03.05

CARS

モータージャーナリストの国沢光宏が、2年先でないと買えないクルマ!?を試乗インプレッション! 世界中からラブコールが殺到中の新型トヨタ・プリウスを試す!!

明らかにレベルアップしたトヨタ・プリウスに国沢光宏が試乗!

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目からウロコの新制御

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今回の公道試乗で「あらら!」と驚いたのが“PDA”(プロアクティブ・ドライビング・アシスト)という機能のバージョンアップ。これまでもレーダーで常時先行車との距離をチェックし、車間距離が縮まるようなら軽く減速して“あおり運転”にならないような制御を行っていたけれど、新型プリウスからハンドル制御も入れてきた。といっても今までにあるクルマが勝手にハンドルを切ろうとする“レーンキープ・サポート”と全く違う。このお節介な機能、そもそも車線の中央をキープしてくれず気持ち悪い。

先代よりも全高が低くなったものの、大人が座っても窮屈な感じは受けない。


されどPDAは全く違うアプローチをしている。少し難しいのでしっかり説明したい。前方に右コーナーがあったとする。差し掛かると、クルマ側で勝手にハンドルを切るような制御はしない。けれどドライバーが左に切ろうとすれば重く、右カーブの曲率にあった操作をすると軽い。ドライバーが右に曲がろうとしたら、素直&ストレス無く曲がれてしまう。体験すると目からウロコの制御だったりして。こりゃ楽チンです! そして直線になると、直進安定性の良いクルマのようにステアリングが重くなる。

イメージとしちゃリアのトーインを付けて真っ直ぐ走るようにセッティングした感じ。運転技量の低いドライバーだってチョロチョロとハンドルを動かさなくなり、安定して滑らかに走れることだろう。もちろんレーンキープ付きのアダプティブ・クルーズコントロールも標準装備されており、これを使えば車間距離制御とレーンキープをクルマが行ってくれます。つまりクルコンを使いたがらない人でも“あおり運転”や“コーナーでのフラつき”を抑えられるし、使えばさらに楽チン。トヨタ車、次々と新しい技術を入れてきますね。

文=国沢光宏 写真=茂呂幸正



■トヨタ・プリウスZ
駆動方式 フロント横置きエンジン+モーター前輪駆動
全長×全幅×全高 4600×1780×1430mm
ホイールベース 2750mm
トレッド 前/後 1560/1570mm
車両重量(車検証記載前後軸重) 1420kg(前軸860kg/後軸560kg)
エンジン形式 直列4気筒DOHC16V+モーター
総排気量 1986cc
ボア×ストローク 80.5×97.6mm
最高出力 エンジン/モーター 152ps/6000rpm/113ps
最大トルク エンジン/モーター 188Nm/4400-5200rpm/206Nm
変速機 無段変速機
サスペンション形式 前/後 ストラット式/ダブルウィッシュボーン式
ブレーキ 前/後 通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤ 前後 195/50R19 88H
車両価格(税込) 370万円

(ENGINE2023年4月号)

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