2023.03.03

LIFESTYLE

発表直前! 2023年アカデミー賞の見どころは、ぶっ飛びSFカンフー・アクション vs. スピルバーグの自伝的映画

女性アクション・スターといえばこの人!

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3月12日に授賞式が行われる第95回アカデミー賞。今年の大本命作は、平凡な女性が世界を救うために戦う『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』と、スピルバーグの自伝的映画『フェイブルマンズ』だ。

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還暦目前、ミシェル・ヨーの華麗なアクション

娯楽色の強いアクション映画が軽んじられがちな米アカデミー賞。今年は『トップガン マーヴェリック』が作品賞候補に上り、多くのファンを歓喜させている(まさかの奇跡が起きるか?)。だが、ぶっ飛び度では、これを遥かに凌ぐアクション映画が、今年のオスカーの大本命として注目を集めている。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』だ。



主人公はアメリカでコインランドリー店を営む中国系の中年女性エヴリン(ミシェル・ヨー)。夫は優しいが頼りなく、同性の恋人がいる娘との仲はギクシャクしている。そんな彼女の前にある日、別の宇宙に存在するという”夫”が現れる。この宇宙は悪の権化、ジョブ・トゥパキの脅威に晒されており、これを倒せるのはエヴリンしかいないというのだ。戸惑いながらも彼女は、別の宇宙でアクション・スターとして華々しい人生を送るもうひとりの”自分”にアクセス。カンフーの技を受け継ぎ、世界を救うために立ち上がる。

マーベル映画ファンにはお馴染みの概念、この宇宙に無数の世界が並行して存在する“マルチバース”を扱った作品だが、その展開の目まぐるしさたるや、昨今のアメコミ映画の比ではない。それでいて、人生に失敗したと感じているヒロインが、戦いを通して、これまでの人生や家族との絆を見つめ直していく姿にはホロッとさせられる。還暦を前にしたミシェル・ヨーのアクションも驚異的な、奇抜さだけでない奥行きのある作品である。また1980年代の映画ファンには、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『グーニーズ』などで子役として活躍したキー・ホイ・クァンが、夫役で見事なカムバックを果たしているのが嬉しい。

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