2023.04.22

CARS

最後の1976台 仏製最速・最強のFF、ルノー・メガーヌRSの最終モデル「ウルティム」登場 

ルノーが前輪駆動のCセグメント・ホットハッチである「メガーヌR.S.」(以下メガーヌRS)に限定車「メガーヌR.S.ウルティム」を設定し、その受注を開始した。

シビック・タイプR最大のライバル

メガーヌRSは先日ニュルブルクリンク北コースの前輪駆動車最速タイムを樹立したホンダ・シビック・タイプRの最大のライバルで、シビック・タイプRが更新する前はメガーヌRSがトップの座に就いていた。



メガーヌR.S.の最終モデル

ウルティムは現行型メガーヌRSの最終モデルであると同時に、ルノー・スポールがアルピーヌ・ブランドへと移行するため、1976年に設立されたルノー・スポールの名を持つ最後のモデルとなる。また、ルノーは電動化を強力に推し進めており、ウルティムが内燃機関を搭載するメガーヌのスポーツ・モデルとしてはこれが最後になる可能性が高い。



専用のデカールでドレスアップ

ベースとなるのはサーキット志向の強い「メガーヌRSトロフィー」。エクステリアでは、ルノーのエンブレムをモチーフにしたデカールをボンネットとルーフ、ボディ・サイドとリア・バンパーに装着し、ブリリアントブラックのフロントF1ブレードには車名から取ったULTIMEの文字が入る。また、前後のエンブレムとロゴ、フェンダーのバッジ、ウインドウ・モールやドア・ハンドル、リア・デフューザーなど各部をブラック仕上げとした。

ハンズフリー・カードキーは専用デザイン。ドアを開けると現れるキッキング・プレートはR.S.ウルティムのロゴ入り。シフト・レバーの前にはプレートが据え付けられ、シリアル・ナンバーと開発ドライバーであるロラン・ウルゴン氏のサインが刻まれている。また、室内保管用の専用ボディ・カバーも付属する。



中身はRSトロフィー

機能面は基本的にトロフィーに準ずる。パワートレインは300psの1.8リッター直4ガソリン・ターボで、最大トルクが400Nmの6段MT車と、420Nmのデュアルクラッチ式6段自動MTのDCT車が選択できる。

シャシーはロールを抑え旋回速度を向上する「シャシーカップ」で、標準のRSよりも硬めの設定を持つサスペンションをはじめ、トルセン式LSD、前輪のアルミハブ+スリット入り鋳鉄ブレーキ・ディスクなどはそのまま継承する。ただし、19インチのホイールはトロフィーのものより2kg軽量な「フジライト」と呼ばれる専用品を装着。タイヤはブリヂストン・ポテンザS007となる。



販売はウルティムと在庫のみ

ボディ・カラーはすべてメタリック色で、ノワールエトワールM(黒系)以外は、ブランナクレM(白系)が3.5万円、ジョンシリウスM(黄系)とオランジュトニックM(橙系)が18万円の追加費用が必要となる。

販売台数は世界全体で設立年にちなんだ1976台とアナウンスされている。日本分の割り当ては公表されていない。価格は659万円。

ウルティムを持ってメガーヌRSは標準仕様を含め生産を終了した。日本でも在庫のみの販売となっているが、それを見つけることは容易ではない。メガーヌRSの購入を検討しているなら、新車オーダーでき、トランスミッションの選択も可能なこの最後の機会を逃さないでほしい。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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