2023.04.26

CARS

ランチアがEVクーペのコンセプト・カーをお披露目 イタリアの名門復活なるか?

ランチアが電気自動車=バッテリーEV(BEV)のコンセプト・モデル、「Pu+Ra HPE」を公開した。この読み方に戸惑う車名、紹介動画を見るかぎり「プーラ」と発音するようだ。またHPEは「ハイ・パフォーマンス・エレクトリック」の略だと説明されている。

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昨年発表のデザイン・スタディを実車化

2022年11月に開催された「ランチア・デザインデイ」では、「プーラ・ゼロ」と呼ばれるデザイン・スタディが登場。といっても、前後ライトらしきエレメントを備えた、車体のフォルムを思わせる塑像に過ぎなかったが。その要素をコンセプト・カーに盛り込んだ実車が今回のプーラHPEだ。



ロング・ルーフのクーペ・スタイル

ボディ・タイプは2ドア・クーペ。3本のLEDストラップがY字を描くヘッドライトや、ランチア往年の名車である「ストラトス」を思わせるリア・スポイラーと円形テールライトを備えるリア・エンドが印象的だ。ボディ・カラーのグリーンは1960年代の「ランチア・フラミニア」に用いられたアズーロ・ヴァンセンヌへのトリビュートだ。

後席頭上まで伸びたルーフを備えるキャビン形状は、HPEの名称を初めて用いた1970年代のベータHPE(ハイパフォーマンス・エステート)にも似ている。ルーフは電気式調光ガラスで、回転して開く半円形の独創的なサンルーフを備え、リア・ウインドウにはベータHPEのサンブラインドを思わせるストライプが入る。



カッシーナとのコラボ

インテリアはイタリアの家具メーカーであるカッシーナと協力して製作。フロント・シートや丸いカーペットはこの高級家具メーカーの商品の影響を感じさせる。また、円形テーブルを配置したセンターコンソールやダッシュボードもクルマの内装の常識を覆すものだ。このダッシュボードは走行時には手前が折れ曲がり、大面積のタッチ式ディスプレイとなる。そこに表示される「S」、「A」、「L」、「A」の文字は、サウンド(オーディオ)、エア(空調)、ライト、オーグメンテーションの各メニューを呼び出すショートカットとなっている。

モーターとバッテリーのスペックは未公表ながら、いくつかの驚異的な数字が明らかにされている。充電時間は10分少々で、電費は10km/kWh近く、航続距離は700km以上に届くという。この駆動系やサスペンション、ブレーキなどのメカニズムは2024年登場予定の新型イプシロンに用いられる予定だ。空力デザインのホイールにはこちらも空気抵抗低減設計が施されたグッドイヤーの専用タイヤを装着している。

このプーラHPEで提案されたデザイン・テイストや技術要素は新型イプシロンを皮切りにランチアのニューモデルで実用化されていくという。ステランティスのプレミアム・ブランドとして復権を目指すランチアの今後はおもしろいことになりそうだ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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