2023.06.12

CARS

ヤフオク7万円エグザンティアのオーナー、エンジン編集部員ウエダ、同好の士に会うために自腹ポーランド旅行を決行! 真冬の大冒険(笑)【シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#20(番外篇2)】

ワルシャワ空港で出会ったポーランドのFSO社のクルマ。1950年代後半に造られたSyrena Sport(セレーナ・スポーツ)という2座スポーツカーのコンセプトだ。フロントに水平対向2気筒エンジンを搭載し前輪を駆動。同年代のイタリアの虫たちや、TVRあたりにも似ている。オレンジのボディ・カラーとあいまってなかなかキュート。

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ヤフー・オークションで7万円で落札したシトロエン・エグザンティアを10カ月と200万円かけて修復したエンジン編集部員ウエダの自腹散財リポート。2021年5月から2022年3月にかけての修理内容の報告はまだまだ途中だが、2023年春、エグザンティアが生誕30周年を迎えたことを祝して開催された2つの国の2つのイベントに、急きょ参加した模様を番外篇としてお届けしていく。最初の目的地はポーランド、だったはずなのに、なぜかまず降り立ったのは韓国の仁川だった。そのワケとは?

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ポーランドへの最安・最短ルート

前回のリポートでご報告した通り、旅の目的地は2カ所。1つはfrancuskie.pl主催のエグザンティア生誕30周年イベントが開催されるポーランドのワルシャワ。ここには、シトロエンの創始者アンドレ・シトロエンが、ダブル・シェブロンの元になったギアを見たという町、glowno(グウォフノ)が近くにある。ぜひシトロエンのレンタカーでも借りて、自分の足で訪ねてみたいと考えていた。

もう1つは仏アクティバ・クラブ主催による、これまたエグザンティア30周年イベントが催されるフランス・パリの郊外。こちらの舞台はシトロエン・ミュージアム、通称“コンセルヴァトワール”だ。




問題は日本からどんなルートで行くか、である。コロナ禍が収縮し、ロシアの侵攻もはじまり、航空券は高騰するいっぽうだった。2月下旬から3月上旬の欧州は観光には適しているとは言い難い寒さだし、1年を通じて考えればかなり安価な時期ではあるけれど、予算が抑えられるならそれにこしたことはない。

航空券を探したのは基本googleフライトだ。東京・成田からポーランドの首都ワルシャワまでは直行便があるが、残念ながら毎日フライトがあるわけではなかった。3月1日と3月4日のイベント開催日と照らし合わせると、かなり無駄な日程ができてしまう。早々にストレートに行くのは諦めることにした。

ところがある時、成田からトルコをトランジットしてポーランドに向かうと、1日朝から夜までイスタンブールで時間が空いてしまう代わりに、かなり安価なことを発見。この航路を見つけた時、僕は心が躍った。


なぜなら、トルコのイスタンブールを拠点に活動するHaydrauk社の、その名も“Dr.Xantia”というウェブサイトのことを知っていたからだ。この会社は様々なエグザンティアに関する部品を扱っているが、注目はブレーキとサスペンション、ステアリングまで制御するための、油圧ホースを新たに造って販売していること。前々から探していたリターン・ホースが、接続部品もセットで200ユーロ弱で売られている!! しかし残念なことに、Dr.Xantiaは通常のクレジットカードでの支払の対応や、日本との取引はしていなさそうだった。

ならばイスタンブールを観光がてら、直接訪問して買ってきてしまえばいい! Haydrauk社はトルコ・イスタンブール空港からはクルマで一時間くらいの、ポラポラス海峡を渡った東側にあった。アジアとヨーロッパを古から繋ぐ、この歴史ある都市も、ぜひ一度この目で見てみたかった。

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