ヤフオク7万円エグザンティアのオーナー、エンジン編集部員ウエダ、同好の士に会うために自腹ポーランド旅行を決行！　真冬の大冒険（笑）【シトロエン・エグザンティア（1996年型）長期リポート#20（番外篇2）】

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ワルシャワ空港で出会ったポーランドのFSO社のクルマ。1950年代後半に造られたSyrena Sport（セレーナ・スポーツ）という2座スポーツカーのコンセプトだ。フロントに水平対向2気筒エンジンを搭載し前輪を駆動。同年代のイタリアの虫たちや、TVRあたりにも似ている。オレンジのボディ・カラーとあいまってなかなかキュート。

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地震でトルコ訪問を断念

ところが空路をほぼ決定し、Haydrauk社に連絡を取ろうとしていた2月6日、トルコ南西部を中心に大きな地震が発生。被害が大きかったのは南側のシリア国境付近だったが、当然フライト・スケジュールは大きく混乱。便数が絞られたのか、あっという間にトルコ経由のポーランド行き航空券は大きく値上がりし、そのまま売り切れてしまった……。

トルコ訪問はこの時点で断念。そして次に安価な便として見つけたのが、アジアのハブ空港として知られる韓国の仁川空港を経由し、ポーランド・ワルシャワへ向かうルートだった。

仁川、ワルシャワ、パリ、ワルシャワ、仁川という具合に航路をポーランド航空でまとめ、LCCで成田から仁川間の往復航空券を別に購入すると、かなり予算が抑えられる。ただし、これはいわゆる別切り航空券と呼ばれるもので、万一途中のフライトがキャンセルになったり、自分のミスで乗れなかった場合、振り替えはされず、最終目的地までの飛行機に乗せてもらえないものだ……。

仕事で行くなら絶対に選ばない手段だが、今回はあくまでプライベートの自腹旅である。何かあっても、最悪チケットを買い直せばいいし、トルコのようにエグザンティアの部品は購入できないけれど、韓国も立ち寄るには面白そうだ。

とはいえあまりにトランジットがタイトだとリスクが高いので、行きは韓国・仁川で1泊してからポーランド・ワルシャワへ。そこからワルシャワで計3泊し、フランス・パリでは1泊だけという、少々ややこしいスケジュールを組み立てた。仁川のトランジットの時間は、行きは12時間以上、帰りは6時間ほど。これだけ余裕があれば、たぶん多少フライトが遅れる程度なら、なんとかなるはずである。

航空券の値下がりを期待し、2月中旬まで粘ったせいで予定していたLCCの座席がなくなってしまったのは誤算だったけれど、幸い東京・成田〜韓国・仁川間はポーランド航空とアライアンスが同じ、アシアナ航空のチケットが取れた。旅程が複雑な旅だから、機内持ち込み可能な小さなスーツケースだけで移動するつもりだったが、アシアナ空港に問い合わせると、成田からワルシャワまでのスルーバゲッジも対応してくれるという。

ところが、仁川空港内のトランジット・ホテルが改修中で予約が取れなかったため急きょ韓国に入国することになったのだが、2023年2月下旬はコロナ対策でK-ETA（電子入国許可証）や、Q-CODE（免疫情報事前入力システム）の事前登録が必要で手続きにかなり苦戦したり、仁川空港から市街の移動で使うつもりだったリニアモーターカーが運行停止になっていたりと、ポーランド到着前から韓国でかなり冷や汗をかくことに……。

ワルシャワ空港で出迎えてくれたポーランドのひとびと。左から、francuskie.pl代表のJedrzej Chmielewski（イェンドジェイ・フミレフスキ）さん、通訳のMarta Sewerynska（マルタ・セヴェリンスカ）さん、francuskie.plサポーターのMarek Dronszczyk（マレク・ドロンシチック）さん。わざわざこんなウェルカム・ボードまで用意して待っていてくれた！

ワルシャワ空港で出迎えてくれたポーランドのひとびと。左から、francuskie.pl代表のJedrzej Chmielewski（イェンドジェイ・フミレフスキ）さん、通訳のMarta Sewerynska（マルタ・セヴェリンスカ）さん、francuskie.plサポーターのMarek Dronszczyk（マレク・ドロンシチック）さん。わざわざこんなウェルカム・ボードまで用意して待っていてくれた！

しかし、とにもかくにも2月28日の夜、僕は無事ポーランドに入国。フレデリック・ショパンの名が冠された、東欧らしく少し薄暗いワルシャワ空港には、フランス車のポータル・サイト、francuskie.pl代表にして、エグザンティア30周年イベントの発起人、Jedrzej Chmielewski（イェンドジェイ・フミレフスキ）さんと、彼の仲間たちと、1台の青いエグザンティアが待っていてくれたのだった。

■CITROEN XANTIA V-SX　シトロエン・エグザンティアV-SX
購入価格　7万円（板金を含む2022年4月時点までの整備の支払い総額は216万9326円）
導入時期　2021年6月
走行距離　15万9247km（購入時15万8970km）

文＝上田純一郎（ENGINE編集部）　写真＝上田純一郎／francuskie.pl

（ENGINE WEBオリジナル）

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#連載_シトロエンエグザンティア

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