2023.05.31

CARS

間違いなくオススメ! ZR-V、エクストレイルのライバル、トヨタ・ハリアーのPHEVに自動車評論家の国沢光宏氏が試乗!!

受注再開間近のトヨタ・ハリアーPHEV

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発表と同時に商談もままならないほどの長い納車待ちの列ができたハリアーPHEV。同じパワートレインのRAV4 PHVと比較しつつ、その魅力を探ってみた。自動車評論家の国沢光宏がリポートする。

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受注再開間近!

2022年10月に発表されたハリアーPHEVは予想以上の人気により納期1年以上となってしまい、商談さえできない状況だった。半導体不足が徐々に緩和され受注も再開間近ということで、改めて試乗レポートをお届けしたい。基本的なスペックは2020年6月にデビューしたRAV4PHVと同じ。フル充電しておけば18.1kWhというバッテリーにより、電気自動車として走る。実用的な航続距離で70kmをイメージしておけばいいと思う(冬場に暖房使うともう少し短くなります)。1日の走行距離が50kmくらいの使い方だと電気自動車として使える。



試乗してみたら同じパワートレインを積むRAV4 PHVとの違いは予想していたより大きかった。ハリアーPHEVの方が完全に都会派である。RAV4 PHVはどちらかといえばオフロードに軸足を置く。そんなことからサスペンションもストロークするし、車体の動きが大らか。個人的にはRAV4の味を好むのだけれど、システム総合出力306ps& 0-100km/h加速6秒というスポーツ・モデルに勝るとも劣らない動力性能を受け止めるには少しばかり柔らかかった。袖ヶ浦サーキットでステアリングを握る機会があったのだけれど、アクセレレーターを全開すると相当やんちゃ。



トヨタもそのあたりを考慮したという。ハリアーPHEVに乗って走り出すと、RAV4 PHVとは印象がずいぶん違う。しっかりオンロード派になっているのだった。ステアリングを切った時の車体の反応はシャープだし、コーナリング時のロール感だって少ない。またRAV4 PHVも十分静かだったが、ハリアーPHEVは一段と電気自動車に近くなった。繰り返すけれど、どちらが良いということではない。RAV4 PHVのステアリングを握ると「次の週末はどこに行こう?」と考えるし、ハリアーPHEVはセダンのような快適な移動空間を提供してくれる。



RAV4に続きハリアーも普通のエンジンとハイブリッド、PHEVという3つのパワーユニットを選べるようになったため、購入するとなれば迷うかもしれない。けれどコストパフォーマンスを見たら答えは決まってくる。燃費差やリセールバリューを考えたら普通のエンジンよりハイブリッドの方が金額的に有利。そしてハイブリッドとPHEVを比べると、東京都なら合計100万円も補助金が出るので、迷うことなくPHEVがお買い得。エンジンの読者諸兄なら東京都以外でも電気自動車の静かさと圧倒的にパワフルな走りを両方高い次元で楽しめるPHEVをプッシュしておく。

文=国沢光宏 写真=望月浩彦



(ENGINE2023年7月号)

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