2023.06.11

CARS

今秋発売するレクサス初のBセグメント・スモールSUV、「LBX」がイタリアでデビュー

レクサスがブランド初のBセグメント・モデルとなるスモールSUV、「LBX」をイタリア・ミラノで発表した。ドイツのプレミアム・ブランドにはないBセグメントSUVで新たな市場を開拓する。

新しいレクサス・ファイス

エクステリアは「ユニファイド・スピンドル」と銘打った新たなフロントまわりのデザインを構築。ボディとグリルの融合や左右ヘッドライトをつなぐスリットなど、レクサスがこれまで取り組んできたデザイン表現を発展させ、先端を低くしたノーズと組み合わせることで空力性能も追求した造形だ。ヘッドライトはハイ、ロー兼用のLED式で方向指示器を兼ねるデイタイム・ライトを組み込んでいる。



安定感のあるサイド・ビュー

ボディ・サイドは水平基調のベルトラインの上にキャビンが乗るようなデザインで安定感を表現。フェンダーは張り出しが大きく、大径タイヤの存在をアピールしている。リアはL字シェイプの左右テールライトをライトバーでつなぎ、赤い発光部を強調。ナンバープレートはバンパー内に配置し、バック・ドアの面構成をシンプルにすることで、低重心感と塊感を演出した。

ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4190×1825×1560mm、ホイールベースは2580mm。ひとつ上のクラスと同レベルの全幅以外はヤリス・クロスに近い大きさになっている。



クラスを感じさせないインテリア

インテリアは視界の広い水平基調で、ダッシュボードとドアトリムに連続性を持たせることで、コンパクト・モデルながら空間の広がりを感じさせるデザインになっている。メーターは12.3インチのフル液晶タイプ。ダッシュボード中央部分は傾斜させることで高さを抑えた9.8インチのタッチ式ディスプレイからセンターコンソールへと連続性を持たせたデザインとなっている。

内装は「クール」、「リラックス」、「エレガント」、「アクティブ」、「アーバン」という5つの世界観をイメージした仕様を用意。さらに、ビスポーク・ビルドと題したオーダーメイド・システムにより、専用設定を含む表皮、シートベルト、ステッチの色や加飾などを約33万通りのコーディネートから選ぶことができる。



溶接など細部まで見直す

「ヤリス」や「アクア」にも使われているトヨタの小型車用プラットフォームである「GA-B」をベースに、ピッチの短い溶接や構造用接着剤の採用部位の拡大などで剛性を高め、操縦安定性や操舵応答性、乗り心地の向上を図った。また、人に近い部位のフロアに高減衰接着剤を使用することで騒音と振動を低減。また、薄板ルーフ・パネル、アルミ・フード、ホットスタンプ材の導入で低重心化を図っている。

パワートレインは1.5リッター直3ベースのハイブリッドを設定。モーター出力を高めたトランスアクスルとバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを組み合わせる。駆動力制御にはワインディング路など前後左右Gの高い走行時にアクセル・オフで減速のアシスト量を増加させたり、エンジン待機回転数維持を行うプログラムを組み込むことで、リズミカルな走りを生むという。



新型ダンパーで走りにも気を配る

サスペンションは動き出しから素早く反応する新型ダンパーを採用。フロントは軽量で高剛性のアルミ鍛造ナックルや3点締結の入力分離型アッパー・サポートなどを用いた新開発のマクファーソンストラット式で、リアはFF車がトーションビーム式、後輪をモーター駆動する4WD車はトレーリングアーム式2リンク・ダブルウィッシュボーンを用いる。タイヤは225/60R17と225/55R18を設定する。

「レクサス・ブレイクスルー・クロスオーバー」を意味するというLBX。セグメントからデザイン、メカニズムやラインナップ設定までレクサスの新たなチャレンジが満載のモデルだ。

日本では今秋以降の発売を予定している。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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