2023.09.07

CARS

これぞスバルの原点! スバル・インプレッサのベースグレード、STに試乗 FFの2リッター水平対向4気筒が楽しい!!

スバルの超お買い得モデル、インプレッサSTに佐渡島の試乗会で乗ってきた。実はレヴォーグ・レイバックのついでに乗ったんですが、これが目から鱗的な驚きのデキだったので、リポートします。

バーゲンプライス!

最近はなんとなく影が薄い気がしていたインプレッサ。どちらかというとインプレッサをベースにSUV化したクロストレックの方が人気があるけれど、今回佐渡島で乗ってみて改めてそのデキに感心した。レヴォーグ・レイバックのついでのようなつもりでいたけれど、いざ試乗してみると驚きの連続だった。



試乗したのはインプレッサがいわゆる素のモデルといわれる一番ベーシックなグレードのSTだ。自然吸気ガソリン・エンジンのFFモデル。ハイブリッドどころか電気的なアシスト皆無の純ガソリン車なんて今時試乗車が用意されているだけでも驚きだが、実車を前に装備と価格を確認してさらに驚いた。

ほぼフル装備という内容で、2リッターの水平対向エンジンを搭載して税込229万9000円。これはバーゲンプライスだ。装備のなかにはクルーズコントロール付きのアイサイトはもちろん、エアバックも膝の保護など最新の配置ものが標準で付く。こと安全にかんしては手抜きはなしだ。



見た目でいうと、外観では上のモデルにはあるメッキモールなどがないので少し地味に見えるが、カバーではなくちゃんとアルミホイールも履いているし、ブレーキはリアもディスクが付く。

内装は、シートはファブリックだが落ち着いた色合いであること、インパネのデザインやディテールも上級グレードと同じということもあって残念な感じがしないところがいい。

さらに特筆したいのはハンドルにシフトパドルが付くことだ。最近は値段の張る輸入車でもパドルの付かないモデルは多いけれど、とっさにエンジンブレーキをかけたいときなど、スポーティな走り以外でもパドルがあると便利なことは多々ある。





軽さに勝るものなし

試乗したのは佐渡島の一般道と若干のワインディングだ。2リッター水平対向4気筒のパワーは154馬力。この最高出力を6000回転という比較的高回転で発生することや、17.9kgmの最大トルクの発生回転も4000回転と高めなことから、街中などの常用域のドライバビリティは大丈夫なのかと思ったが、これがまったくの杞憂どころか発進も力強く、加速も申し分ない。これが乗って驚いた点。

CVTのトランスミッションのチューニングによるところもあるが、一番のポイントは車重が1380kgと軽いことにある。軽さに勝るものなしとはよく言ったもので、発進加速はもちろんブレーキも旋回も、とにかくすべての身のこなしが軽快で清々しい。ちなみにスペックで比較してみると、上位モデルでモーターアシストのあるAWDのST-GとST-Hは、最高出力は158.6馬力とわずかに高いが、車重は1530kgと150kgも重い。乗っていないのでこれは想像だが、150kgの差を考えるとAWDの方はもっと落ち着いた感じだろうか。



今回の佐渡島のスバルの試乗会、レヴォーグ・レイバックについては雑誌の『エンジン』の方で書くが、ついにここまで来たかとその進化の度合いに驚いたが、ついでのつもりのインプレッサもいいサプライズになった。いろいろ驚いたが、最後に一言書くとすれば、自然吸気の水平対向4気筒エンジンのフィーリングについてだろう。あのメカニカルな回転フィール、トルク感、パワーの盛り上がり方、すべてが独特で個性の塊のようなエンジンのなんと素敵なことか。

1300kg台の車重とFFのNA2リッターの水平対向4気筒がこんなに楽しいとは思いませんでした。でも、これってもしかしてスバルの原点かも。

文=塩澤則浩(ENGINE編集部) 写真=望月浩彦



(ENGINEWEBオリジナル)

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