2023.12.22

CARS

「次はキャブ車! 2台持ちして違いを楽しみたい!!」 ファーストカーのミニにありったけの愛情を注ぐ24歳、若きオーナーの素敵な旧車ライフ!【連載『若者だってクルマ好き!』#6】

1997年型のローバー・ミニとオーナーの佐藤さん。

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吟味を重ねて選ぶ

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ようやく希望の条件のクルマに出会ったのは2019年8月。神奈川県の相模原にあるミニ専門店のSNSを通じて見つけたそうだ。その翌月には納車され、以来4年間で6万キロも走ったという。

「最初に遠出をしたのは、浜松で開催されたジャパン・ミニ・デイです。数千台の個性豊かなミニがたくさん集まる壮大なイベントで、参加者同士でフリーマーケットがあるんですよ。僕もそこでマフラーを買いました。買ったはいいものの、クルマに入らなくて大変でした(笑)」



クルマ選びと同様、パーツ選びにも吟味を重ねている。

「オフ会は行くだけでも楽しいけれど、色々なカスタムが施されたクルマを見れるのも、すごく勉強になります。そのなかで自分が気に入ったものを順番に取り入れていくのが僕のやり方です」

こうして、ノーマル状態で買ったミニに、次々と佐藤さんの手が加えられた。

「標準で12インチのホイールは、ミニライト製の10インチに。そのホイールをつけるために、ブレーキ・キャリパーとディスク、パッドは一式ミニスポーツ製のものに換えました。マフラーはRC40というセンター出し。整備士の友達に教えてもらいながら、自分で交換することも多いんです。そのほうが楽しいし、クルマに愛着が湧く気がします」





佐藤さんのカスタムのテーマは、よりオリジナルのミニをリスペクトして近づけることだという。

「いま着けているパーツで一番こだわっているのはステアリング・ホイールです。はじめはエアバッグ付きの純正が着いていたけれど、これは1960年代の当時モノのモトリタ製。レプリカや再生産品が多くて、当時モノは珍しいんですよ」

洋服も大好きな佐藤さんによると、ミニと洋服には似ているところがあるのだという。

「もう新しく作られていなくて、全く同じものが存在しない。その中から掘り出して組み合わせるって、古着の着こなしみたいじゃないですか?そういうのが僕、大好きなんです」

時には修復も必要。そんなところも共通しているのだとか。



「一度、燃料系のヒューズが飛んでストール。あとはラバー・コーンの痛み防止で着けているハイロー・キット(車高調整装置)のナックルが折れて修理しました。でも単純なクルマだから、あんまり困ったことは起きないのが良いですね」

佐藤さんのミニ・ライフは変化が止まらない。この先の計画を訊いた。

「ボディの錆や曇りが少し進んできたので、鈑金とオールペンは近いうちにしたいです。それと、余裕ができたら、もう1台ミニが欲しい(笑)。クルマは五感で楽しむものだと思うんです。ガソリンやオイルの匂い、エンジン音を全身で味わいたいから、次はキャブ車かなぁ。ミニ2台持ちして、その違いを楽しみたい!」

次に佐藤さんのミニを見せてもらう日が、今からもう、楽しみである。

文=村山雄哉(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正

◆人気企画「若者だってクルマ好き!」の連載一覧はこちら!


(EGINE2024年1月号)

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