2023.12.13

CARS

家族に相談してないことを思い出したのサインの後(笑) 24歳、勢いあまって目一杯背伸びをして組んだローンで買った911は「お尻で曲がる感覚に病みつきです!」

オーナーの大田さんと鬼ローンで買った997型の911カレラ。

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ポルシェ初体験は991型GT3RS。その強烈な体験が忘れられずに911を手に入れた、26歳のオーナーです。

初めてポルシェに触れた日


独特の乾いたエンジン・サウンドを響かせながら997型カレラが待ち合わせ場所にやってきた。軽やかな足取りで降りてきたのは、26歳の大田優希さんだ。

「僕がポルシェ911を買うことになるなんて、あの日までは少しも考えたことがなかったのですが(笑)」



大田さんが思いがけずして、初めてポルシェに触れたのは4年前のことだ。

「今の会社に入って間もないある日、社長がドライブに誘ってくれたんです。僕はクルマを持っていなかったから助手席に乗せてもらうことになって。人生初のポルシェ体験になった、そのクルマは991型GT3RSでした(笑)」

大田さんが初めて体験したポルシェは、何もかもがそれまで乗ったことのある車とはまるで違い、衝撃を受けたという。

「レーシングカーのようなエンジン音も、強烈な加速感も、なんだコレ!? と思いました。そしてコーナーを1つ抜ければ、あ、ボディ剛性が高いってこういうことなのか! と、素人ながらに感じることもできました。あれから、僕のクルマへの価値観は180度ひっくり返りましたね」

大田さんの997型カレラは2輪駆動のベーシックなモデル。


その日以来、大田さんの頭からポルシェ911が離れることはなかったのだが、はじめに手に入れたのはマツダ・ロードスター(NB型)だった。

「まずは後輪駆動のMT車の走らせ方を勉強しようと思って探していました。当時一番手頃なクルマが、ロードスターでした」

ロードスターではとにかくたくさん走り回り、運転のいろはを覚えたという。もちろん、それはすべて、ポルシェ911に乗るためだった。

「ロードスターにはある程度満足してから、次のクルマを探すことにしました。すると、それを聞きつけた社長に『今度は左ハンドルのMT車を習得しなさい』と言われて。僕も順番にステップ・アップしたいと思っていたから、背中を押してくれたのかな(笑)」

大田さんが見た目で好きなのは斜め後ろから見た姿。911特有のリアフェンダーの造形が堪らないという。


そこで試しにローンの審査をしてみると、目一杯背伸びをして手が届くのが、997型911か981型ケイマンだったという。

「ケイマンの方が1世代新しいモデルが狙えるから、これは相当悩みましたよ。でも、やっぱり、全ての原体験になった911が欲しい! と思って、中古車検索サイトで目星をつけた次の日に見に行きました。いざ対面してみると、気持ちは911一択でした」

気がつけば、そのままサインをしていたという大田さん。まだ家族の誰にも相談していなかったのを思い出したのは、その帰り道なのだとか。

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