2024.02.03

WATCHES

オトナのためのルイ・ヴィトン 凛としたデザインが秀逸 エンジン時計委員が選んだ2024年に身に着けたいシンプルな時計

ルイ・ヴィトン タンブール オトマティックスティール シルバー

全ての画像を見る
かつて腕時計の文字盤は白、銀、黒、青色が、ケースはゴールドもしくはスティールが圧倒的主流であった。もちろん、百花繚乱、多芸多才……といった言葉が当てはまりそうな華やかな時計たちも魅力的だが、2024年は、“少ないのが豊か”を改めて見直してみたい。


「少ないのが豊か」とは?

時計を演出するにはさまざまな手法がある。デザインでは、何年もトレンドをリードしてきたダイアルのカラー化やメタリックな質感を活かしたラグジュアリーなスポーティ・ルックがある。機能だとクロノグラフのような複雑機構だ。

新しいキャリバーLFT023はマイクロローター自動巻きで検定機関認定クロノメーターの高精度を実現。

しかし、それらに共通しているのはあくまでも足し算による演出である。反対に引き算によって時計の魅力を表現する方法もある。キーワードは“LESS IS MORE”すなわち「少ないのが豊か」という考え方だ。

代表的な時計は、時刻表示に絞ったシンプルウォッチである。とりわけ中2針+スモールセコンド、あるいは中3針+日付表示のタイプだ。ダイアルのスペースをゆったり使うことができるこの種の時計は視認性が格別に高い。ダイアル色については、華やかなビビッドカラーよりも、ワントーンの落ち着いたモノクローム。ケースは、存在感を誇示するオーバーサイズから、着けやすさを重視した程よいサイズへと向かい、あわせて薄型化へと舵を切るデザインが増えつつある。

デザインのみならず、「少ないのが豊か」は、ムーブメントにも当てはまる。機能を絞るぶん、時計にとって最も重要な基本性能の向上へと力を注げるからだ。実際ここに取り上げたモデルの多くが最新の高性能ムーブメントを搭載する秀作である。

シンプルウォッチの最も良い点は、シンプルゆえに飽きがこないこと、機能が少ないのでメンテナンスしやすく長く使えることだ。最小限の持ち物で暮らすミニマルライフにも理想的な時計に違いない。

そんなシンプル時計の注目の一本が、ルイ・ヴィトンの「タンブール」だ。




ルイ・ヴィトン タンブール オトマティックスティール シルバー

新デザイン&ムーブメントで新たな地平へ!

2002年の誕生から20年あまりを経てルイ・ヴィトンの代表作「タンブール」のデザインをアップデート。

新コレクションのモデルは、立体感を強調したトーン・オン・トーンのシルバーグレーダイアルや、着けやすい薄型ケース、ケースと一体型のスタイリッシュなブレスレットを特徴とし、新たなオリジナルムーブメントを搭載する。

自動巻き。ステンレススティール、ケース直径40mm、厚さ8.3mm。50m防水。261万8000円。

文=菅原茂

(ENGIN2024年2・3月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement