2024.05.18

CARS

「巨人の手で押されるような4.4リッターV8ツインターボのトルク感は最高」 モータージャーナリストの小沢コージがBMWアルピナXB7など5台の輸入車に試乗!

モータージャーナリストの小沢コージさんが5台の注目輸入車に試乗!

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モータージャーナリストの小沢コージさんがエンジン大試乗会で試乗した5台のガイ車がこれ! BMW XM、BMWアルピナXB7、シトロエンE-C4シャイン、マセラティ・グレカーレ・トロフェオ、ミニ・ジョン・クーパー・ワークスに乗った本音とは?


こんな発想は生まれない


最近輸入車はどんどん高くなっています。お手軽なVWポロやルノー・トゥインゴでも250万円超え。正直ガイシャは日本人にとってはますます縁遠いものになっているでしょう。しかし、ガイシャには国産車にはないものがあります。それは運転する喜びであり、刺激です。最近でいうと小沢はBMWXMに久々に衝撃を受けました。保守化する日本、逆立ちしてもこのようなクルマは作れません。お金の有る無しではなく、このような発想が生まれないのです。今回同乗したEPC会員の方ともその点で考えは一致しました。電動化もそうです。日本のEVはほとんどがツマラナイ。エンジン車の延長で加速は凡庸でデザイン的にも冒険が少なく、室内も驚くほど広いわけでもない。今の停滞する日本社会そのものなのです。ガイシャにはガイシャに乗らないと分からないチャレンジ精神があります。それは買ってみないとわからないのです。




BMW XM「圧倒的歌舞伎感」

なにこの圧倒的歌舞伎感であり世紀末感!このクルマはゲンダイ社会であり、時代変革期しか生まれ得ないはずだ。マニア的にはBMW MとしてはM1以来の専用モデルとか4.4リッター V8ツイン・ターボのPHEVシステムはM専用チューンで凄いというが一般にはどーでもいい。サイズがまず異様で全長5.11mで全幅はほぼ2m、全高1.755m。ホイールベース3m超え。車重ほぼ2.7トンで価格2100万円超え。なにより「顔面力」が極まっており巨大な鼻の如きキドニーグリルは、遠近法を間違ったかのよう。内装も上質メリノ・レザーはもちろんパリかロンドンのアヴァンギャルドなクラブはこんな感じなのか? と思わせる隔世感。かたや走りはシステム最大トルク800Nmのパワトレに薄皮まんじゅうの如き23インチ・タイヤからは想像もできない洗練度。正直、小沢は10億円の宝くじが当たっても買わないし、この手を買うのは衝撃動画で財をなしたYouTuberだったり、ゲンダイの歌舞伎モノであるはず。その存在をリアルに想像できるだけでもXMは面白過ぎる。




BMWアルピナXB7「世界最良3列車」

大型SUVとミニバン、実は比べるべきではないかもしれない。3列目の広さで言えばトヨタ・アルファードの方が上。価格もスペシャル・チューンドBMWたるアルピナの方が高い。だが同じ3列シートで7人以上乗れるパーソナルな移動空間として、より本当に優れているのはどちらかというとXB7だと思う。シンプルに移動の質、ドライバーの楽しさという意味で比べものにならない。BMWの大型SUV、X7を職人集団アルピナが仕立て直したXB7。内外装の設えはもちろん、とにかく乗り心地の良さ、ハンドリングのキモチ良さ、加速の気持ち良さ、すべての官能性能がハンパない。エンジンの電子制御、燃料噴射や電動パワステのセッティング、シフト・スケジュール、サスやダンパー・セッティングまで含めてアルピナ・オリジナル。事実、乗り心地のフラットさ、低速から高速までの揺れの無さは信じがたい。巨人の手で押されるような4.4リッターV8ツインターボのトルク感もアクセル操作含めてキモチいい。郷里まで500km往復する人なら間違いなくアルヴェルよりコッチだ!

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