モータージャーナリストの九島辰也さんが5台の注目輸入車に試乗
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モータージャーナリストの九島辰也さんがエンジン大試乗会で試乗した5台のガイ車がこれ! ベントレー・コンチネンタルGT S、BYDドルフィン、フェラーリ296GTS、プジョー408GTハイブリッド、ポルシェ・カイエンSクーペに乗った本音とは?
ワクワクが止まらない
18歳で免許を取ってからこれまで40台ほど所有し、そのほとんどがガイシャでした。18歳の時のアウディ80、20歳の時のフォード・サンダーバード、30歳の時のメルセデス・ベンツ230E、40歳の時のポルシェ911カレラ、50歳の時のトライアンフ・スピットファイアと節目節目にその時心に刺さるクルマを手にして来ました。そしてその都度、ワクワクが止まらなかったのを覚えています。そのワクワクこそ、元気の源であったのは言わずもがな。異文化の中で生まれたクルマを全身で受け止めるのに大興奮です。今回の大試乗会でも魅力的なガイシャを走らせたわけですが、EPC会員の方々ともいろんなお話ができました。そこは垣根なしのクルマ談義。カイエンSクーペ、ベントレー・コンチネンタルGTの車内は盛り上がりました。そんな時間を共有させてくれるのがガイシャ。その魅力に取り憑かれ、60歳の今年も1台オーダー中です。
ベントレー・コンチネンタルGT S「大人の魅力」
ベントレーに関しては今もなお誤解があるようだ。業界内で話している分には当然違和感はないが、それ以外では今もなおロールス・ロイスのバッジ違いとして受け止められており、正しい認識に至っていない。 ベントレーがレースのために生まれたスポーツカー・ブランドであることを話すと驚かれることは少なくないのだ。今回同乗してくれたEPC会員の方はもちろんそんなことは知っていて、ベントレーの走りにも期待してくれていた。乗り降りの際もとても丁寧にクルマと接してくれている。そして走り出すと思いのほか楽しんでくれたのがわかった。どうやら想像した以上に走りのパフォーマンスが高かったようだ。ポイントは直線の加速ではなく、高い速度域でコーナリングスピードをキープできること。それもなんの不安もなくキャビンを安定させたまま駆け抜ける。足をつっぱり、歯を噛み締めるなんて行為とは無縁だ。それがまさにベントレーの魅力であり、個人的に憧れているポイント。難しいことを難なくこなす大人のイメージ。このクルマを乗りこなすにはそんな人にならなくてはと思う。
BYDドルフィン「BEV入門車!」
EV先進国の中国からやってきただけに、想像以上に完成度は高く、ドライバビリティもそれなりに高そうだ。日本はカー・カルチャーが熟成している分、ガソリン・エンジン至上主義者が多くEVに関してフィルターが入ってしまうが、このクルマはそんなことを感じさせない。コンパクトなボディは思いのほか軽快に走る。これだけで元気になりそうだね。そもそもBYDはバッテリー・メーカーだから、自慢のブレード・バッテリーなど競争力はあるし。某国産メーカーのエンジニアもその出来に驚き、ボクに試乗感想を求めてきたほどだ。う~ん、侮れない。でもって、次なる元気になるポイントはプライス。363万円からという、BEVにしてはかなりお手頃なタグが付く。“BEV=500万円スタート” みたいなイメージを覆す。さらにいえば、補助金により200万円台に突入するらしい。クルマ価格が高騰している昨今、テンションの上がる話だ。しかも国産車ではなくガイシャである。それにしてもこの価格設定は戦略的。BEVの入門車なんて見方もできちゃうかもしれない。
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