2024.05.10

CARS

アストン・マーティンDBX707が最新のインフォテインメントでさらに進化 内装のデザインも刷新

ウルトラ・ラグジュアリー・パフォーマンスSUVを謳う「アストン・マーティンDBX707」が、本国英国でインテリアを中心とする一部改良を受けた。

自社製の最先端インフォテイメントを採用

DBX707はスーパーカーとSUVの融合を狙い「DBX」のハイパフォーマンス・モデルとして2022年にデビューした。今回の改良では、インテリアが全面的に刷新され、自社開発製となる最先端のインフォテイメント・システムや新しいキャビン構造が採用された。



インパネのデザインも一新

次世代インフォテイメント・システムはインパネに完全に一体化されたマルチスクリーン・システムを中心に構築。それにともない、インパネのデザインが一新されている。

静電容量式の「シングルフィンガー」と「マルチフィンガー・ジェスチャーコントロール」が可能な「ピュアブラック・タッチスクリーン」に各種情報が表示。タッチスクリーンのコマンドとハードスイッチの操作性にも配慮されていて、ギヤセレクト、ドライブモード、暖房、換気などの主な操作にはボタン式が採用されている。デジタルとアナログを融合させた制御を実現するというアストン・マーティンの哲学が継承された。もちろん、サスペンションや姿勢安定制御、エグゾースト、レーンキープ・アシスト、パーク・ディスタンス・コントロールなど使用頻度の高い操作系は、手元で容易に操作できるような位置に置かれている。



オンライン・コネクティビリティも享受

さらに、複数ポートのUSB-Cハブが設置されていて、「アストンマーティン・カスタマー・アプリ」によるオンライン・コネクティビリティを享受できる。ワイヤレスで「Apple CarPlay」と「Android Auto」への接続も可能だ。

10.25インチのセンター・インフォテイメント・ディスプレイ・スクリーンとともにドライバー用スクリーンも一新。DB12やヴァンテージよりも1.5インチ・ワイドな12.3インチの画面を採用している。



質感やデザインにさらなる磨きを掛ける

インテリアは質感やデザインにもさらなる磨きが掛けられている。新しいインパネでは、上下を二分するように水平に引かれたハイクオリティかつクリーンなラインが美しいデザインを描くとともに、一体感も抱かせる造形をつくり出している。また、現代的なパネルやシンプルになったセンターコンソールはクローム素材を多く使うことで高級感が増し、スポーツカーらしさとモダンな雰囲気を醸し出している。
 
ステアリング・ホイールも一新。さらにD字型のドア・ハンドルやエレガントな縦型エアベントなど、インテリアのあらゆる部分が進化している。いずれもブライトクローム、またはダーククロームのインテリアとマッチしている。フロント・ドア・パネルも大きくなり、「グロス・スモークド・オーク」、「グロス・チタン・メッシュ」のほか、最新の「ジリコート・ウッド」、「ピアノ・ブラック」、「カーボン・ファイバー」など、さまざまな新素材が化粧パネルに用意されている。

インテリア・トリムは3タイプを設定。「Inspire Comfort」(インスパイア・コンフォート)はマトリックス刺繍とキルティングが施され、「Inspire Sport」(インスパイア・スポーツ)にはベクトル刺繍が用意されている。「Accelerate」(アクセラレート)にはスポーティな要素を加えるためにアルカンターラを採用。そのほか、ビスポーク・サービスである「Q by Aston Martin」によって、多彩なパーソナライゼーションも用意されている。 



5つの新色が選べる

インテリアだけでなくエクステリアにも多くの細かい変更が加えられた。注目は新色となる5色のボディ・カラーで、「イプシロン・ブラック」、「ヘリオス・イエロー」、「スプリント・グリーン」、「マラカイト・グリーン」、「オーラ・グリーン」が設定されたほか、「DBX707 AMR23エディション」専用カラーだった「ポディウム・グリーン」も追加された。

また、新たに2種類のホイール仕上げ加工が用意されていて、「23インチFortis」ホイールには「サテン・ブラック」が、「23インチForged」ホイールには「カッパー・ブロンズ」を設定。22インチの「Sport」、23インチの「Fortis」、23インチの「Forgedリム」のデザインに変更はなく、選択したホイールごとに「シルバー」、「グロス・ブラック」、「テクスチャード・ブラック」、「サテン・ブラック」、ダイヤモンドターン施削の「サテン・ブラック」が用意される。



運転支援装置を強化

車両のロックを解除すると外側に飛び出す新型のドア・ハンドルをはじめ、新しいフラッシュ・ガラスの回転式ドア・ミラーなども目を惹く。新しいドア・ミラーに内蔵された改良版の完全一体型カメラを用いた3Dパーキング・カメラ機能を用いた、より高度な「アドバンスト・ドライバー・アシスタンス・システム」(ADAS)も採用された。

走りの面では、電子制御ダンパーとエアスプリングの設定が一新され、ダイナミクス性能をブラッシュアップ。段階的なボディコントロールの向上によってレスポンスや精度なども向上している。

新型DBX707の生産は2024年第2四半期以降に開始され、期中に最初のデリバリーを行う予定になっている。日本への具体的な導入時期は、現時点では明らかにされていない。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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