2024.07.16

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ザ・シチズンの100周年記念限定モデルの文字盤はなんと、藍染和紙! 職人技による揺らぎと透過する光の美しさをじっくり味わいたい

腕時計は身に着ける場所やライフスタイル、好みに合わせて、選択肢の幅がますます広がっています。そんな多様性の時代の時計界をリードする各ブランドの“いま”を体現するトップランナーたちを、エンジン時計委員会の8人に熱いコメントで推してもらいました! オリンピックイヤーの2024年に手に入れたい1本を、『夏の時計大特集』で見つけてください。

ザ・シチズンは“国産実用腕時計”のトップランナー
日本を代表する時計メーカー「CITIZEN」製品が誕生して今年で100周年! 記念モデルは特殊な染色を施した独創的な和紙文字板を採用。

エンジン時計委員 菅原 茂、細田雄人の推し!
ザ・シチズン 高精度年差±5秒エコ・ドライブ 「CITIZEN」ブランド時計100周年限定モデル
光を透過する和紙は、光発電に有効なだけでなく、日本的な美意識の表現にとっても理想的な素材だ。シチズンというブランド名で時計を発売してから100周年を祝う記念限定モデルで独自の世界を開拓するのもやはり和紙。主に布の染色に使われてきた「筒巻き絞り染め」技法を取り入れた藍染土佐和紙によるダイアルの美しい色と風合いがワン・アンド・オンリーの個性を演出する。光発電エコ・ドライブ(クオーツ)。スーパーチタニウム、ケース直径38.3mm、10気圧防水。世界限定600本。品番AQ4100-65L。46万2000円。

ジャポニスム礼賛 菅原 茂(時計ジャーナリスト)
来年で誕生から30周年、タイムレスなデザインと高精度かつ高品質を追求して歴史を築く「ザ・シチズン」だが、最初の頃はさほど関心がなかった(すみません)。ところが、なにか面白くなりそうだと興味を持ったのが2017年。エコ・ドライブと土佐和紙とを結び付けた初の「ザ・シチズン」に出会ってからだ。伝統的な和紙と聞いて最初は驚いたけれど、ちゃんと必然性があった。光の透過という物理的要件を満たし、国産ならではの和の美の表現にぴったりなのが和紙なのだと。今や代名詞になった和紙ダイアルは、このシチズン100周年記念モデルのように、技法や美的表現の可能性がまだまだ広がりそう。海外の皆さん、ニッポン時計もいいですよ!

職人技が生み出す揺らぎを堪能 細田雄人(「クロノス日本版」編集部員)
ソーラー発電時計最大の課題が文字盤の質感。文字板下に隠されたソーラーセルに光を通すために文字板に金属が使えず、加えて塗装も厚くできないため、さまざまな方法で高級感を演出してきた。国産3社は各自の強みを活かした手法を取っているため見比べをお勧めする。ザ・シチズンは、ポリカーボネートとソーラーセルの間に独特の風合いを持つ和紙を挟むことで、新たな文字盤表現を追求している。極薄の和紙は光の透過率に優れるためソーラー発電時計との相性に優れるうえ、それが今作のように手染めされると、ひとつひとつが固有のパターンや色合いを持つようになる。"職人技が生み出す揺らぎ"を国産の優れた工業製品で堪能できる喜びと安心感は格別だ。

写真=岡村昌宏

問い合わせ=シチズンお客様時計相談室 Tel.0120-78-4807
◆ザ・シチズン 公式サイトはこちら◆

(ENGINE2024年8月号)

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