2024.07.03

CARS

さりげないけどワイド・フェンダーを装着 メルセデスCLEにAMGモデルが追加された

2024年3月に日本での販売が開始された、CクラスとEクラスの2つの2ドア・クーペを統合したメルセデス・ベンツの新しいクーペ、「CLE」に、AMGブランドのスポーツ・モデルとなる「メルセデスAMG CLE 53 4MATIC+クーペ」が6月25日に追加された。

全幅を75mm拡大

エクステリアは、先に発売された「CLE200クーペ」に対して、フロント・グリルをAMGモデルの象徴である縦桟デザインのパナメリカーナ・グリルへと変更するだけでなく、全幅が75mm拡大するワイド・フェンダーを装着するなど。アグレッシブなムードに一変されている。ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4855×全幅1935×全高1435mm。、CLE200クーペと比べると全長が5mm長く、全幅も75mmも広く、全高も15mm高くなっている。



洗練度をアップ

一方のインテリアは、メルセデスAMGの名にふさわしく、ハイパフォーマンス・モデルであるデザインやディテールが与えられつつ、ゆとりのある室内を確保。ダッシュボードのトリムや各操作スイッチパネル、ドアパネル、エアアウトレットなどにはアンビエントライトが備わり、車内の洗練された雰囲気をより高めている。さらに、広範囲に広がるトリムには、標準で「ブラックオープンポアウッドインテリアトリム」を用意。オプションの「AMGダイナミックパッケージ」を選択することで、「AMGカーボンファイバーインテリアトリム」にすることができる。

また、専用開発されたフロント・シートは、スポーティなデザインになり、ホールド性と見た目のスポーティ感向上に貢献している。シートは、2色のナッパレザー(ブラックとトンカブラウン、ブラック)が設定し、オプションのレザーエクスクルーシブパッケージを選択すると、2色のAMGナッパレザー(ブラックとパワーレッド/ブラック)から選択可能。また、「レザーエクスクルーシブパッケージ」には、マルチコントロールシートバックパッケージ(運転席・助手席)やシートベンチレーター&シートヒーターが運転席と助手席に用意され、前席乗員の快適性を高めることができる。



マイルド・ハイブリッドの3リッター直6ターボ

エンジンは、48V電源を用いたモーター、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレータ)を備えたマイルド・ハイブリッドの3.0リッター直列6気筒ターボの「M256M」型を搭載。従来の「M256」型から新設計されたインレット、アウトレット・マニホールド、ピストンリングの採用や、最適な燃焼噴射を採用。また、モーターを内蔵することでスーパーチャージャーの役割も担う新しいターボチャージャーも搭載されている。最高出力は449ps(330kW)。最大加給圧が従来の0.4barから1.5barに引き上げられたことで最大トルクは560Nm(約10秒間のオーバーブースト時は600Nm)を発揮。また改良版のISGは最高出力23PS(17kW)、最大トルク205Nmでエンジンを加勢する。

9段AT+4WD

油圧多板クラッチを持つ9段ATのAMG SPEEDSHIFT TCT 9Gは、適切なシフトタイムやハイレスポンス、ダブルクラッチ機能、および複数段のシフトダウンが可能なマルチ・ダウンシフトなどの機能が備わる。とくに、走行モードの「スポーツ+」とマニュアル・モードを選択したときは変速時のレスポンスがさらに高まる。また、走行モードに応じて、省燃費運転から俊敏なシフト操作まで変速プログラムを変更。また、パドルシフトを使って手動でもマニュアル感覚のシフト操作ができる。

駆動方式は、ハイパワーを4輪に最適配分する4輪駆動システム「AMG 4マチック+」を採用。前後トルク配分を50:50から0:100までの範囲で可変させ、発進時はもちろん、高速走行、ハイスピードでのコーナリング、そしてコーナーの立ち上がり加速などでも絶対的な安定性を生み出す。

スポーティなシャシー

シャシーには、俊敏性の高さやニュートラルなコーナリング特性、優れたトラクションを可能にする「AMGライド・コントロール」を採用。サスペンションのスプリングと可変ダンピング機能を備えたダンパーの設定をスポーティにすることで、優れたハンドリングと高い快適性を両立。ダンパーは伸び側と縮み側のバルブを独立させることで、走りや路面状況に応じて、減衰力を素早く、正確に変化させることができる。

また、最近のメルセデス・ベンツが積極的に採用している後輪操舵も装着。最大切れ角は2.5度で、100km/h以下では後輪は前輪と逆位相に旋回する。最小回転半径が抑えられ、狭い街中での右左折時や駐車時なども取り回しの良さを実現。ちなみに最小回転半径は5.9m。一方、100km/h以上では、選択した走行モードによるものの、後輪は前輪と同位相に最大0.7度まで転舵する。 

ステアリング・ホイールで走りをコントロール

走行モード切り替え装置の「AMGダイナミックセレクト」の操作もできる「AMGドライブコントロールスイッチ」を備えた「AMGパフォーマンスステアリング」も標準装備。「AMGダイナミックセレクト」には、「スリッパリー」(滑りやすい)、「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツ+」、「インディビデュアル」モードが用意される。ダイナミックセレクトでは、エンジンやトランスミッション、サスペンション、ステアリングの特性が変更できる。また、AMGドライブコントロールスイッチではトランスミッションのマニュアル・モードへの切り替えやサスペンションの特性を個別に選択することも可能になっている。

また、オプションで「AMGダイナミックパッケージ」を設定。AMGレッドブレーキ・キャリパーやAMG カーボンファイバーインテリアトリムが備わるほか、AMG ダイナミックセレクトに「ドリフト」と「レース」モードが追加され、サーキット走行時などでのドライバビリティを高めることができる。さらに、エンジンマウントの固さを状況に応じて調整する「AMGダイナミックエンジンマウント」も搭載される。荒れた路面では、エンジンの振動がシャシーに伝わるのを抑えて、快適な乗り心地を寄与する一方、スポーツ走行時にはマウント部を固めることで、ダイレクトなステアリングレスポンスと正確で俊敏なットワークを可能にする。

価格は1290万円。ステアリング位置は、左右ともに設定されている。

文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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