2024.08.24

CARS

こんなロッキーが日本にも欲しい インドネシアで売ってる日本では買えないダイハツ車たちパート1

インドネシアの国際モーターショー、「ガイキンド・インドネシア国際オートショー2024」(GIIAS2024)が、2024年7月18日~28日の期間で開催された。

トヨタに次ぐシェア2位

日本車が大きなシェア持つインドネシア市場で、トヨタに次いで2位の販売シェアを持つのが実はダイハツ。インドネシアでは、小型のハッチバックとミニバン、SUVを中心に幅広いラインナップを揃えている。今回はダイハツ・ブースから、ショーを彩った日本には存在しない個性派MPV(マルチ・パーパス・ヴィークル=多目的車)を中心に紹介する。



グランマックスはインドネシア製

ダイハツは2つ持つ海外生産拠点を持っているが、そのひとつがインドネシアにあり、日本でも販売される小型商用車「グランマックス」などを生産している。2023年のインドネシアにおける生産台数は50万4865台。その内の18万8000台がダイハツ・ブランドとしてインドネシアで販売されている。

残りは、日本をはじめとする多くの国々へ輸出されるほか、トヨタのバッジが付けられ、トヨタにOEM供給されている。つまり、ダイハツにとってインドネシアは、海外戦略やトヨタ・グループの一員としての大きな要となっているのだ。インドネシアでは、エントリーカー・ニーズに応えるべく、低価格車を中心に投入を行っている。



ダイハツ・ロッキー・クロスフィールド

日本でも販売されているコンパクトSUV「ロッキー」は、インドネシアでも生産されている。現状では1.0リッター・ターボと自然吸気の1.2リッターの前輪駆動車が展開されていたが、今回のショーで、シリーズ・ハイブリッドの「ロッキー・ハイブリッド」をインドネシアで初披露。その背景には、近年インドネシアでも、絶対数こそ少ないものの、EVやハイブリッドカーなどの低炭素排出車(LCEV)のニーズの高まりがあるようだ。

さらにショーモデルとして、ガソリン車のカスタマイズ・モデル「ロッキー・クロスフィールド」が展示された。ベースは、1.2リッターを搭載した中間グレードの「1.2X」で、「アドベンチャー&タフ」をコンセプトに製作されている。



冒険心溢れるスタイル

専用の「サンドベージュメタリック×ブラックグロス(ソリッドカラー)」のツートン・ボディ・カラーに加え、前後バンパーとフロント・グリルのブラック化と16インチのアロイホイール、オフロード・タイヤを装着することで、冒険心溢れるスタイルに仕上げている。

さらにサーフボード固定機能付ルーフラックと格納式タープを備えることで、アウトドア・シーンでの基地としても活用できるように配慮するなど、アウトドア好きの若いファンにアピールする仕様になっている。部分的にパーツをブラック化にすることで、ギア感を高めているが、日本仕様のロッキーはシティSUVの香りが強いため、このクロスフィールドが導入されたら受けそうだ。



アストラ・ダイハツ・シグラ・カードボード

ダイハツの展示で一番驚かされたのが、ステージに飾られた武骨なミニバンだ。ダイハツのエントリー・ミニバンの「シグラ」をモデルに作られた実寸大のモデル・カーなのだ。

その見た目からも分かるように、段ボール製で、材料として縦×横×厚さ=120×240×厚さ4mmの段ボール約70枚で製作されているという。段ボールは部品などの梱包に使われていた使用済みのもので、ダイハツの工場から270個が集められた。細部まで拘った作り込みで、内装の再現に加え、開閉可能なドアまで可能。その製作期間に約3週間を要したという。



2016年以来、37万台以上を販売

シグラは、インドネシアの若い家族に人気のある車種で、2016年以来、37万台以上を販売している。2024年第一四半期でも約3万台を販売し、LCGC(ロー・コスト・グリーン・カー)MPV市場の約60%を占めている人気車だ。全長4110mmのコンパクトさながら、3列7人乗りを実現。搭載されるエンジンは、1.0リッターと1.2リッターがあり、いずれも自然吸気の3気筒ガソリンとなる。

価格は、1億3900万ルピア(約129万円)という安価な設定だ。この価格は、現地のエントリー・コンパクト・ハッチバックの「ダイハツ・アイラ」の価格とほぼ同等。ファミリーカーとして人気が高いことも納得だ。



文=大音安弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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