2024.09.08

CARS

還暦のときに買ったちょっと古いジャガーと過ごした5年を振り返る【後篇】 車検を前に再びトラブルが襲う! ブレーキが効きません!?

エキゾーストマニホールドのひび割れ修理などで約70万円の車検費用がかかったXJ6シリーズIII。2024年7月の車検を迎える前に再びトラブルが襲う。

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還暦の記念にブルックランズ・グリーンのボディが美しい1987年式のジャガーXJ6を買ったエンジン編集部員の荒井のちょっと古いジャガーの長期リポート。ともに過ごした5年を振り返った【前篇】に続き、今回はその後の出来事をリポートする。エキゾーストマニホールドのひび割れ修理などで約70万円の車検費用がかかったXJ6シリーズIII。2024年7月の車検を迎える前に再びトラブルが襲ったのである。

緑色の染み

自宅の駐車場はタワーパーキングである。2024年6月、いつものようにジャガーXJ6のパレットを呼び出す。クルマを出し、振り返るとパレットに野球ボール大ぐらいだろうか、緑色の染みを発見した。もしかしたら、冷却水が漏れているかもしれない。不吉な予感を抱きながら取材先へ向かった。取材を終えると、ジャガーXJ6の下を覗き込んだジャーナリスト、藤原よしおさんが言った。

「ああ、染みができてますね」

ガーン! 前回の車検でホール類は交換しているのでラジエター本体かもしれない。果たしてラジエターはあるのだろうか? とりあえず漏れの個所を探るべく、自宅近くの自動車整備工場へジャガーXJ6を持って行った。

運転しながら「あれ?」と思ったのは水温計ではなく、ブレーキのフィーリングである。

「こんなに効かなかったっけ?」

ブレーキ・フィールが悪化したのは2024年6月下旬からだった。

冷却水漏れとブレーキの違和感を伝え、ジャガーXJ6を預けると翌日すぐに連絡があった。

「水漏れはウィンド・ウォッシャー液でした。タンクにヒビがあってそこから水が漏れてました。つまりラジエターは無事です」

おお! と胸をなでおろした。タンク脱着とポンプ交換の8360円で済んだのである。

ブレーキ・ブースターの故障

一方、ブレーキは問題を指摘された。パッド残量やキャリパーの動きに問題がないので、ブレーキ・ブースターそのものが壊れている可能性が高いという。さらに、その整備工場ではブレーキ・ブースターを取り寄せることが難しいと言う。

また、タイヤ交換を勧められた。いま履いているブリヂストン・レグノの製造年は2014年。10年前のタイヤだと。 215/65R15のブリヂストン・レグノをインターネットで購入した。4本で7万2640円。安い!

215/65R15のブリヂストン・レグノを新品で購入した。4本で7万2640円

さて、ブレーキ・フィールは日を追うごとに悪くなった。停まらないなら、動かないほうがマシと思えるほど、ブレーキが甘い。ジャガーの専門店、ジャガリアに相談したら、なんとイギリス本国で新品のブレーキ・ブースターを見つけてくれた。やはり専門医は頼りになる。

ブレーキ・ブースターと壊れかけていたイグニッション・コイルを交換し、費用は20万3280円だった。

手前に見える黒い太鼓のようなものがブレーキ・ブースター。

ブレーキのサーボが効くようになり、タイヤも新しくなって絶好調のジャガーXJ6である。とりわけ、タイヤが新しくなった効果は絶大で、乗り心地がさらに向上した。

こうなると、ますます手放す気がしない。かかった費用のことなど忘れてしまう。人は喉元過ぎれば熱さを忘れてしまうのだ。

文=荒井寿彦(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正



(ENGINEWEBオリジナル)

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