2025.02.15

CARS

ヤフオク7万円のシトロエン、ハイドロ配管は蘇ったが、足まわり硬化問題が再発? シトロエン・エグザンティア(1996年型)長期リポート#63

入庫しリフトで上げられた後、高い台座に載せられたリポート車。これで車高の調整など、下まわりの作業を何度でも納得いくまで繰り返せる。雪の季節はそろそろ終わりだったが、コーティング施工のために借用したスタッドレス・タイヤはまだ履いたままだ。

全ての画像を見る

advertisement


こっちをやれば、あっちが怪しい

主治医のカークラフトでは、次々とテストを実施していった。ドアを開けると作動するサスペンションECUからエレクトロ・バルブへの電圧チェック。本来は各種車両情報を拾い、自動で硬軟2つのモードが切り替わるのだが、その移行するしきい値を変える(単純な変化ではない)センター・コンソールのボタンの分解と点検。部品取り車のアクティバなどから取り外してストックし、内部までクリーニング済みだったリアのエレクトロ・バルブの交換。さらにリポート車とカークラフト所有の赤い後期型エグザンティアとの電圧変化の比較などなど、作業はひたすら続いた……。



結果、オリジナルのECUは始動直後こそ安定しているのだが、やはり以前の通り3分ほど経つと電圧が急上昇してしまうことが分かった。

そこで予備ECUを使って各種テストを再実施したのだが、LHM配管を造り直した時に、エア抜きバルブ・シールを交換したばかりのアキュムレーター(ハイドローリック・サーキット・ブレーカー)の、今度はハウジング本体のパッキンからLHMが漏れ出した!





しかも、その後は車高変化の具合が妙に落ち着かなくなってしまう。そこでさらにリア側にある、エンジンを止めても一定時間車高が下がらないようにしているアンチ・シンキング・バルブも交換。こちらもアクティバから取り外したもので、シールなどは新品と入れ替えている。

いやはや、まさに次から次へと問題が途切れない無間地獄だ。モグラ叩きのようにトラブルが続き、終わりがなかなか見えない。昨年の夏はパワー・ステアリングで苦労したが、今回はサスペンションで、また地獄がやって来てしまったようだ……。

とはいえ作業の手が止まることはなかった。 続けて本来は分解できない、オリジナルのサスペンションECUをこじ開けてみることに。コイツが怪しいという情報は、もちろん事前にカークラフトでも把握はしていたのだが、過去に扱ってきた同年代の車両で、ここまでECUが悪さをしていた事例は(アウディとフィアットで一例ずつあったそうだが)少なかったらしく、まずは基本となる電気の流れと、周辺から攻めたようである。

はたしてその中では、残念ながら世界中の先輩たちが見たのと、見事に同じ症状が出ていた。



ECU内の4つあるソリッド・ステート・リレーのうち、3つが発熱のせいで周囲のハンダが溶けかけ、さらに2つはリレー自体が溶けて変形しはじめていた。一部基板の色も変わっている!

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement