2025.06.14

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唯一無二のデザイン 天才時計師の伝説的名作 F.P.ジュルヌ「リュヌ」は、時計好き憧れのマスターピースだ

F.P.ジュルヌ「リュヌ」自動巻き。ケース直径40mm(または42mm)、3気圧防水。936万1000円。

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エンジン時計委員が「願望」「欲望」優先で選んだ、「いつかは手に入れたい、時計好き憧れのマスターピース」。マスターピースとはつまり時代をこえて語り継がれる「傑作」「名作」「代表作」ということ。

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いつかは手に入れたい、いくら待ってでも買いたいと時計委員たちが心に秘める1本を披露する。エンジン時計委員の篠田哲生が選んだのはF.P.ジュルヌだ。

エンジン時計委員、篠田哲生 のイチオシはこれ!

F.P.ジュルヌ リュヌ




初代「オクタ・リュヌ」を進化させた「ヌーベル オクタ・リュヌ」は2015年に発表されたF.P.ジュルヌの伝説的名作。

18Kローズゴールドを採用したダイアルに並ぶ時刻表示のオフセンターダイアル、大型日付表示、120時間のパワーリザーブ表示、ムーンフェイズ表示が唯一無二のデザインを成し、ケースとム ーブメントも同じくローズゴールドで作られた贅を極める逸品だ。

自動巻き。ケース直径40mm(または42mm)、3気圧防水。936万1000円。

作り手の信念をリアルに感じる

多くの名門ブランドは、数百年前に創業されている。もちろん創業当時からの信念や哲学をきちんと継承しようと思っているだろう。しかし今の姿が理想的なのかを、創業者に聞くすべはない。

しかしF.P.ジュルヌは、創業者のフランソワ-ポール・ジュルヌが今でも時計製造の最前線に立っている。それはすなわち、現在進行形で正しく歴史を重ねていく瞬間を見届けることができるということだ。素晴らしいマスターピースをつくる時計ブランドはたくさんあるが、そんな喜びに触れることができる幸運な例は希少であろう。

看板モデルを進化させた「リュヌ」の左右非対称のレイアウトや大きくなったカレンダー、ちょっと斜めになったムーンフェイズ表示など、絶妙なバランスで配置される機構は、古い資料から生まれたのではなく、ジュルヌ氏の頭の中から生まれたもの。天才時計師の考えに触れ、学び、思いを巡らす──。

時計愛好家なら、その喜びもひとしおだ。

文=篠田哲生

(ENGINE2025年5月号)

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