2025.06.28

CARS

近藤サトさん(フリーアナウンサー)にとって、クルマも着物も自己表現のひとつ そしてもっと大事なのはそのストーリー 

美しい着物姿の近藤サトさんとBMW740dXドライブ

全ての画像を見る
クルマ好きのゲストを迎え、「これまでに出会ったクルマの中で、人生を変えるような衝撃をもたらしてくれた1台」を聞くシリーズ、「わが人生のクルマのクルマ」。今回登場していただくのは、『FNN NEWSCOM』や『FNNスーパータイム』などのフジテレビの報道番組で女性キャスターとして活躍した近藤サトさん。いまやすっかり着物姿が定着した近藤さんは、着物とクルマは親和性が高いとおっしゃるのでした。

所作が綺麗

波模様が染め抜かれた着物と帯の色は撮影車両であるBMW740dXドライブのボディ・カラーに合わせたものだろう。クルマが持つ高級感と美しい着物姿が見事にシンクロして撮影現場に凛とした空気が流れたように感じた。クルマの横に立つのはいまや和服姿がすっかりお馴染みになった近藤サトさんだ。ドアにそっと手を添える指先の使い方がとても上品である。着物を着ると姿勢が良くなって立ち居振る舞いもシャキッとするものなのだろうか? そんなことを頭の隅で考えながら、近藤さんの美しい所作を見ていた。



「着物ってチャックやボタンが一切なくて、紐で止めているだけなんです。ですからどうしても動くといろいろなところがズレてくる。それを常に直しながら動くんですね。ちょっと手で襟元を直したりする姿が色っぽいと言われたりします。これは洋服にはまったくない手の所作なんです。着物を着た男の人が素敵なのもこの所作があるからですね」

所作が綺麗ですねという私の言葉に対する近藤さんのアンサーだ。

いつから着物を着るようになったのかを聞いた。

「祖母や母が着たり縫ったりしていたのを見て育ちましたから、着物は子供の頃から好きでした。とはいえ、大人になってから仕事で着物を着ることはなかったです。着物姿が多くなったのは、やっぱり髪のことがありますね。いま着物を着て歩くってマイノリティなんですよ。白髪染めをしないというのもマイノリティ。多様性の時代になってグレーヘアーでもいいんじゃない? それがあなたの選択ならばと言ってもらえた。そういう流れのなかで自分の仕事のなかに着物を落とし込むことができていきました」

着物を着ると自分の気持ちよりも周りの反応が大きく変化するという。「着物姿で街を歩くと、ひとだかりがサーッと割れます。自分は何も変わらないのに、みなさんが道を開けてくれる。モーゼの十戒ですよ(笑)」

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement