日産が、新型マイクラを発表した。マイクラは日本では言わずと知れたマーチとして販売されたクルマだが、マーチが4世代で販売を終了した後も継続しており、6代目となる新型はEV専用の車種となる。
6代目はクロスオーバー的な5ドアに
新しいマイクラの全長は4m、全幅は1800mmをそれぞれ切るが、ホイールベースは2540mmと、先代比で15mm延長。全車18インチのホイールを四隅に配置し、クロスオーバー的な5ドアに生まれ変わった。

設計は、ロンドンの日産デザイン・ヨーロッパが担当。フロントは楕円形のシグネチャー・ライトに横長の前照灯を組み合わせたヘッドライトが、日産のエンブレムを思わせる。

ヘッドライトとノーズは傾斜し、3代目マーチを想起させるが、キャビンはSUV的にスクエアなフォルムだ。ヘッドライトはドア・ロックの開閉時、左右に脈動する点灯パターンを採用する。
ボディ・カラーは14種類で、黒またはグレーのルーフを組み合わせるデュオ・トーンも設定。ホイールは、カバーが1種類、アルミ・ホイールが2種類用意される。テールライトは、ヘッドライト同様にLEDのラインが円を描く形状だ。

内装はシンプルでありながら、前席の収納スペースに富士山のモチーフを採用して日本らしさを表現するなどの工夫も。
メーター・パネルとセンターには、それぞれ10.1インチのディスプレイを設置する。シートは、モダン/アウダシアス/チルの3グレードに応じて異なる仕様となる。荷室容量は、同クラスでは広い326リットルを確保した。

バッテリーは、40kWhと52kWhの2タイプで、車両重量はそれぞれ1400kgと1524kg。最高出力と最大トルクは90kW (122ps)/225Nmと110kW (150ps)/245Nmで、航続距離は308km/408kmとされる。

充電性能は、100kWの急速充電で15〜80%が30分。ヒートポンプやバッテリーの加熱/冷却機能を標準装備し、エネルギー消費低減や充電効率最適化を図る。また、V2L外部給電にも対応する。
プラットフォームは、ルノー・グループのEV部門であるAmpR(アンペア)と共用。サスペンションはフロントがストラット、リアにマルチリンクを採用し、可能な限り低めたバッテリー搭載位置と相まって、優れた走行性能とクラス最高の乗り心地を提供するという。

欧州市場での発売時期は、2025年後半を予定。日本市場導入に関するアナウンスは、現時点ではない。
文=関 耕一郎
(ENGINE Webオリジナル)