2025.05.30

CARS

9世代のアウディA6大集合 歴代のモデルとオーナーそれぞれのストーリー【前篇】

ドイツのアウディ・フォーラムの前に集まった、A6前身の100を含めた9世代のCシリーズとそのオーナーたち。

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アウディが、欧州での新型A6発表に合わせ、歴代モデルの集合写真を公開した。独インゴルシュタットの本社に隣接するアウディ・フォーラムの前には、A6前身の100を含めた9世代のCシリーズが並んだ。まずは初代からスキーのジャンプ台を駆け上がったことで有名な第3世代までの車両とオーナーをご紹介する。

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アウディ社員かつ、アウディ愛好家たち

アウディ・フォーラムは、博物館やショップなどを擁する施設ではあるが、新型を除く今回の歴代モデルはその所蔵品ではない。アウディ社員が、個人所有するオーナー・カーだ。



1968年登場のC1こと初代100は、1.8リットルの4ドアでスタートし、翌年には2ドア・セダン、1970年には1.9リットル・エンジンを積むクーペSが追加された。



今回の1972年型クーペSは、オーナーのルネ・マーク・ハインツェが2014年に入手。走行距離は7万9700kmに過ぎず、コロラド・レッドのボディも美しく維持されている。2023年には国際的なコンクールで賞を獲得している。



1976年には最初の世代交代を果たし、C2へと移行。最大のトピックは、なんといっても世界初の直列5気筒ガソリン・エンジンを設定したことだ。ラインナップは、2ドアと4ドアのセダンに、5ドアのアバント。



アバントはワゴンではなく、現在のA7スポーツバックのようなハッチバックだった。4ドアの上級仕様となる200も追加されたが、ゲイリー・ティーラックが2008年に購入したのは、5000Sと名付けられたレアな北米仕様だ。

インテリアはオリジナルのボルドー・レッドで彩られたレザーで、これにアルピン・ホワイトのボディという組み合わせは、このほかにもう1台しか存在を確認されていない仕様だという。

3代目のC3は、1982年から10年間生産された。市販車ではじめてCd値が0.30を記録したほか、衝撃吸収設計のプロコン-テンや、4WDシステムのクワトロを採用。



スキーのジャンプ台を登る、有名なCMが製作されたのは、このC3の100クワトロだ。ラインナップは4ドアセダンと、ワゴンとなったアバント、先代と同じくターボ・エンジンを積んだ200。1988年にはV8も加わったが、これは次世代でA8へと発展する。



撮影車両は1990年型100スポーツIIで、オーナーのベルンハルト・シュミットは、1991年から30年以上、57万km以上の距離を共に過ごしてきた。それでいて、ほぼオリジナル・コンディションを保っているという、耐久性の証明のような一台だ。

この続きは後篇にて。
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文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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