2025.07.07

CARS

世界的大躍進の秘密は大胆なデザインにあった! エンジン編集長、永野正雄が選んだのはヒョンデ・インスター SF映画のロボットみたい!?

未来的でどこか愛嬌のあるインスターの顔つきを見て、子供の頃に大好きだったロボットの姿が脳裏に浮かんだ。

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デザインが変化した理由

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三角形をモチーフにした面の構成が斬新なアイオニック5に、ノーズを水平に横切るランプが特徴的なコナ。ヒョンデのEVは、今回のインスターを含め、どれも遊び心がたっぷりである。インテリアに関しては、あくまで機能性や快適性を優先しながらデザインをつくりこんでいるようだが、ことエクステリアに関しては、あえて他ブランドとの差別化を図り、より個性的な方向へと進んでいるようだ。

2001年に日本市場に初参入したヒョンデの乗用車は当時、売り上げが低迷したことで2010年に撤退。2022年に、本来の発音に近いヒョンデと呼び名を改め、日本市場へのカムバックを果たした。



だがこの日本での空白期間にヒョンデはいつの間にか、世界市場で大躍進を遂げていた。2023年には、キアを傘下に持つグループ全体で過去最高のグローバル販売台数約730万台を達成。これはトヨタ自動車グループ、フォルクスワーゲン・グループに続く世界第3位という数字である。その大躍進の理由のひとつがデザインの大胆な変化だ。

ヒョンデでは2000年代以降、アウディの初代「TT」や「A2」を手掛けたペーター・シュライヤー氏や、ランボルギーニの「ガヤルド」や「ムルシエラゴ」のルク・ドンカーヴォルケ氏といった著名なカー・デザイナーたちを次々に獲得。彼らの起用により新たなるブランド・イメージの確立に成功した。

ヒョンデのデザイン的冒険も、未来志向のEVとは相性がよく、その新しさゆえに消費者から受け入れられやすい。まさにそんな中で登場したインスターは、その際立つデザインや価格を超えた機能・性能により、日本市場におけるヒョンデのゲーム・チェンジャー的な一台になり得る可能性を秘めている。

文=永野正雄(ENGINE編集部) 写真=神村聖、Hyundai Mobility Japan

(ENGINE2025年7月号)

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