2025.06.30

CARS

あなたならどっちを選ぶ? 新型ルノー・キャプチャーの2種類のハイブリッドを乗り比べて驚いた

新たなロザンジュ(菱形のエンブレム)の顔をまとってマイナーチェンジを果たしたルノー・キャプチャー

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ワインディングを中心に乗った

今回の試乗は、山梨県三国峠のワインディングを中心に行ったが、中高速域に達するとエンジン介入は積極的になってくる。速度域が高くなっても、モーターとエンジンの協調は見事で、追い越し加速では気持ちの良いリニアな伸びが確かめられた。

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試乗前、マーケティング・ダイレクターとの会話では、パワフルな走りはMHEVの方が得意とのことであったが、HVでもあらゆる速度域でモーターがしっかりと走りに余裕を与えてくれるので、個人的にはパワーに不満はなく、むしろHVの方がファンな走りを楽しめると感じた。

次にブルーアイロンのMHEVに乗ると、あらためて2種のキャラクターの違いに驚かされる。直噴ターボとDCTの組み合わせは、アクセル操作に対して素直で力強い反応を示す。走り出しからトルクが溢れ、ギアチェンジはキビキビとしている。

とくにS字カーブやアップダウンのあるワインディングでは、エンジンブレーキを効かせながらのコーナリングは楽しく、パドルシフトを弾けば、ホットハッチのような感覚すら覚える。こちらは、あくまで主役はエンジンで、その分、操ってる感が味わえ、プリミティブなクルマの魅力が詰まっていると感じた。


あなたはどちらが好み?

客観的な結論を言うならば、HVは都会的でスマートな走りを好む人に、MHEVはドライビングの質感やレスポンスを求める人に、それぞれ応えてくれる。どちらにも共通しているのは、ルノーらしいしなやかな足回りと、コンパクトSUVとしての高い完成度と言える。

では最後に、私ならどちらを選ぶか? 個人的には、走り出しからの滑らかな加速を重視する私としてはフルハイブリッドの洗練された走りに軍配を挙げたいと思う。ワインディングでの走りも想像よりはスポーティであったのもポイントが高い。ただこの2種は、機会があれば、乗り比べてみることをお勧めする。

リアのスタイリングは、水平基調の新デザインとクリアレンズのLEDテールランプが採用され、ワイド感と洗練性を両立。



文=佐藤 玄(ENGINE編集部) 写真=篠原晃一

■ルノー・キャプチャー・フルハイブリッド

駆動方式 フロント横置きエンジン+前輪駆動  
全長×全幅×全高  4240×1795×1590mm  
ホイールベース 2640mm  
トレッド(前/後) 1555/1540mm  
車検証記載重量(前:後) 1420kg(840kg:580kg)  
エンジン形式 直列4気筒DOHC16V+モーター  
総排気量 1597cc  
最高出力 エンジン(モーター) 94ps/5600rpm(49ps/1677-6000rpm)  
最大トルク エンジン(モーター) 148Nm/3600rpm(205Nm/200-1677rpm)  
変速機 マルチモードAT  
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル  
サスペンション(後) トーションビーム/コイル  
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク/ディスク  
タイヤ(前後) 225/45R19  
車両本体価格(税込) 454万9千円  

■ルノー・キャプチャー・マイルドハイブリッド

駆動方式 フロント横置きエンジン+前輪駆動  
全長×全幅×全高  4240×1795×1590mm  
ホイールベース 2640mm  
トレッド(前/後) 1555/1540mm  
車検証記載重量(前:後) 1330kg(820kg:510kg)  
エンジン形式 直列4気筒DOHC16V+ターボ  
総排気量 1333cc  
最高出力 エンジン(モーター) 158ps/5500rpm  
最大トルク エンジン(モーター) 270Nm/1800rpm  
変速機 7速DCT  
サスペンション(前) マクファーソンストラット/コイル  
サスペンション(後) トーションビーム/コイル  
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク/ディスク  
タイヤ(前後) 215/55R18  
車両本体価格(税込) 409万円

(ENGINE2025年8月号)
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