2025.06.29

CARS

往年の240をようやく最新のXC60が追い抜いた!? ボルボの歴代ベストセラーがついに入れ替わる

2世代・17年をかけて240を追い越すことに成功したXC60。

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長らくボルボの主力モデルとなっているSUV、XC60の、累計販売台数が270万台を超え、ボルボ史上もっとも売れているモデルとなった。

19年分の生産台数を17年かけて更新


XC60のデビューは2008年。XC70のスケール・ダウン版といった成り立ちで、日本市場へはまず3リットル直列6気筒ガソリン・エンジン搭載モデルを投入。のちに2リットル直列4気筒のガソリンとディーゼルも上陸し、海外市場では直列5気筒エンジン搭載車も設定された。

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現行モデルは、2017年に登場した2代目となる。全車ともパワーユニットは直列4気筒となり、ターボ+スーパーチャージャーにモーターを組み合わせたPHEVも設定。2020年には48Vマイルド・ハイブリッドも追加し、電動化を進めている。また、スウェーデンに加え、中国でも生産を開始した。



最新の2026年型では、エクステリアに新デザインのグリル、インテリアに11.2インチのセンター・ディスプレイや新型インターフェイスなどを採用。パワートレインは、マイルド・ハイブリッドの2リットル直列4気筒ターボをミラーサイクル化し、燃費効率が約5%向上している。



そのXC60以前にボルボのベスト・セラーだったのはなんと240だ。2ドアと4ドアのセダン、そして5ドア・ワゴンをラインナップし、1974〜1993年の長きにわたり、268万5171台が製造された。



スウェーデンとベルギーで生産され、最後のモデルはスウェーデン・イェーテボリのトースランダ工場から1993年5月5日に出荷された。





共通するのは、安全性を追求している点だ。240は、前後のクラッシャブル・ゾーンと強化されたキャビンを組み合わせるセーフティ・ケージ構造や、現在のSIPSへと続く側面衝突保護、世界初のチャイルド・ブースター・クッションなど、当時の先進的な安全装備を次々導入した。

XC60が2008年に採用したシティ・セーフティは、世界初の標準装備となる低速自動緊急ブレーキ・システム。さらに2017年に導入した対向車線衝突回避支援機能も、世界初のデバイスだ。



240が1世代・19年で築いた記録を、2世代・17年で塗り替えたXC60。主力モデルがセダンやワゴンからSUVへ移り変わったのは時代の流れを感じさせるが、安全性で世界をリードするというポリシーは、これからも変わらず受け継がれていくだろう。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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