2026.02.01

CARS

ドライブは、一人旅に似ている 黄色いナロー・ポルシェに乗る皆川明の素敵なクルマ遍歴

シトロエン2CVも持っているというでデザイナーの皆川明さん。

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クルマ作りが参考になる

旧いシトロエンとポルシェから最新のレンジローバーに乗り換えると、振れ幅が大きいゆえに、いろいろ考えるという。

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「最新テクノロジーによってレンジローバーが与えてくれるホスピタリティと、2CVとナローが当時、実現できた精一杯のこと。どちらにも満足感があります。このクルマはこういうことがしたかったんだなとか、クルマの役割を作り手が理解してこういう材料を選んだんだなということを観察するのは、いまの仕事にとても参考になります」

そしてデザイナーという立場から見ると、新型車よりも昔のクルマの方が面白いという。

「グローバリゼーション以前は、自分たちの地域、国民性が主体でしたから英国車は英国車だったし、ドイツ車はドイツ車、日本車は日本車と、それぞれの個性が明確だった気がします。クルマは国や文化を反映したものだったんです。ところがグローバリゼーションによって世界中で売らなければならないということになると、今度は世界共通で許されることは何か? というのがテーマになる。それは均一性につながることにもなります」



皆川さんにとってクルマとは?

「クルマって旅をするために乗ったりするんですけど、僕にとってはクルマそのものが旅です。クルマのなかという個室にいて、好きな音楽を聴きながら運転をする。当然、スマホは見ないので、情報が制限されて自分の内面と向きあうことができる。それは一人旅にすごく似ているんです。僕はそこにクルマの魅力をとても感じています」

皆川さんは自動車メーカーが統合される前の個性的な旧車たちに、これからも惹かれていくのだろう。

文=荒井寿彦 写真=筒井義昭

■皆川明(みながわ・あきら)
1967年東京生まれ。1995年、27歳でファッション・ブランド「minä」を設立。2000年、東京・白金台にアトリエ併設の直営店をオープンする。2003年、ブランド名を「minä perhonen」に変更する。ミナはフィンランド語で私、ペルホネンは蝶の意味。デンマークやイギリスのテキスタイルメーカーへのデザイン提供や東京スカイツリーや美術館のユニフォーム・デザインなど活動の場を広げていく。2006年、第24回毎日ファッション大賞、2015年、毎日デザイン賞、2016年、第66回芸術選奨新人賞を受賞。また2025年にはフィンランドにて、フィンランド獅子勲章騎士一級章が授与された。

(ENGINE2025年11月号)

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