2025.10.13

CARS

次期型コペンはどうなる? ダイハツはまず原点回帰!【JMS2025】3輪じゃないけど「ミゼット」が帰ってくるぞ!

ミゼットが帰ってくる!【TMS2025】次期コペンはどうなる?

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ダイハツは、ジャパン・モビリティ・ショー2025(以下JMS2025)で小型コミューターの「ミゼットX」を公開すると発表した。

ダイハツの原点といえば3輪ミゼット! だけど新作のミゼットXは4輪だ!


この「ミゼットX」はトヨタのオウンド・メディアであるトヨタイムズ内で公開されたコマーシャル・フィルム『わたしにダイハツメイ(大発明)』の後半部分に登場。



映像はJITTERIN'JINN(ジッタリン・ジン)の歌う1990年にリリースされた曲『プレゼント』のメロディをベースに“あなたが私にくれたもの”のところを“小さいからこそできること”とするなどした替え歌とともに、様々なダイハツ車が登場する。









曲に合わせて現れるのはポップなイラストレーションで描かれた1959年型の初代ミゼットにはじまり、1971年型ハイゼットや1977年型シャレード、1985年型ミラTR-XX、2002年型初代コペンなども姿を見せる。



現時点での公開されている情報は少ないが、「ミゼットX」は後ろヒンジ・ドアで小さな荷台を備えた2人乗りの4輪トラックであることが分かる。



商用や農業のようなシーン以外に、人力車として活躍したり、長い荷台に換装してサーフボードを載せてビーチ沿いにいたり、移動カフェになったり、キャンプをしたり、なんとワンメイク・レース! をしている風景も映像内には登場する。



トヨタイムズにはこのコマーシャル・フィルムをはじめ、サントリーの『伊右衛門』なども手がけ“もじゃもじゃ”というあだ名で呼ばれていた小西利行氏がトヨタ会長の豊田章男氏とともに登場。

豊田会長は京都で産まれ大阪の大学に通ったという小西氏に「ダイハツらしさ、おもろいダイハツっていうのがダイハツでしょ? それを復活、復権させて下さい」と提案。自身が育った関西の “おもろさ”、つまりセンスが良く、元気で、気が利いている、といった部分を形にするべく、小西氏はダイハツ本社を訪ねたという。

そこで彼が歴代ダイハツ車両を見てなるほど、と腑に落ちたのが「ダイハツはクルマが主役なのではなく暮らしが主役」ということ。時代ごとにひとびとのニーズに耳を傾け、ひとつひとつ具現化した結果がダイハツのクルマたちだと気がついたそうだ。そこから“小さいからこそできること”と“ダイハツメイ(大発明)”というコピーに繋がっていったという。



なお、コマーシャル・フィルムは2つあり、最後のダイハツのロゴがカラフルになっている別バージョンもこの日、公開された。当初はもちろん赤字一色のロゴで完成したのだが、ダイハツ側から「“わたしにダイハツメイ”のキャッチ・コピーと一緒の色にロゴも変えちゃった方が“おもろい”んじゃないですか?」と提案があったのだそうだ。いかにも大阪らしい、関西のノリである。

赤字一色の本来の、企業の顔であるコーポレート・アイデンティティをそう簡単に変えていいのか、と小西氏は逆に戸惑ったくらいだったそうである。このカラフルなバージョンの映像はTMS2025会場で流れるという。



ダイハツの原点であり、小さく手頃で、まさにひとびとの暮らしを変える発明だった初代ミゼットの姿を受け継いだコンセプト・モデル「ミゼットX」がもし実車化へと繋がれば、1996年に登場したシングル・シーターもしくは2名乗車モデルのあった2代目に続く3代目となる。

ダイハツからはまだ「ミゼットX」以外のJMS2025のコンセプト・カーの詳細は公開されていないが、映像内ではちょうど歌詞のサビにあたる部分で、イエローの初代コペンが、かなり存在感を主張していた……。



はたして隠し球としてコペンの後継モデルは発表されるのか。JMS2025のダイハツ展示車両に注目したい。

文=上田純一郎(本誌)

(ENGINE Webオリジナル)

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