2025.11.06

CARS

プレスデー初日だけの隠し玉 クルマ好きなら絶対見たかったJMS2025に展示された2台の日産の日本未導入モデル

残念ながら日本への導入は実現しないという6代目マイクラ。

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日産自動車はジャパン・モビリティ・ショー2025(JMS2025)で、プレスデー初日だけに2つの注目モデルを展示した。

BEVのセダンとハッチバック

4代目エルグランドをはじめ、日本導入が決定した新型パトロール、日本での正式発売を控えた新型リーフとアリアなど、JMS2025で話題のモデルを多数輩出した日産だが、実は、一般公開日には影も形もない2つの最新モデルを展示していた。それが「N7」と新型「マイクラ」だ。

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日本で買えないし、見ることも難しい

限られた展示スペースを有効に活用するために、展示目的の異なるプレスデーと一般公開日で展示車を入れ替えるのはJMSに限らず、世界のモーターショーでも珍しいことではない。しかし、日本で買うことはもちろんのこと、おそらく見ることのできないこの2つのモデルを拝めなかったことを残念に思うクルマ好きは多いだろう。


1か月で1万7000台以上を受注

N7は2024年11月に広州モーターショーで発表された電気自動車=バッテリーEV(BEV)のセダン。2025年5月に発売され、1か月で1万7000台以上を受注するなど、日産の救世主の1台として注目される新型車だ。

中国での合弁会社の相方である東風汽車のeπ(イーパイ)007と呼ばれるモデルがベースで、ボディサイズは全長×全幅×全高=4930×1895×1487mmで、ホイールベースは2915mm。以前日本に導入されていたティアナに近い大きさを持つ。キャラクターラインのスッキリとしたデザインで、新型リーフやアリアにも採用されているヘッドライトの脇から牙のように下へ下がるデイタイムライトあたりに日産らしさが演出されている。空気効力係数(Cd値)が0.208とかなり低いのも特徴だ。


競争力のある価格設定

フロント1モーターの前輪駆動で、出力は218psと272psの2タイプ。駆動用バッテリーは58kWhと73kWhの2種類が用意されて、航続距離は最長で635kmになっている。

1か月で2万台近くの受注が得られた大きな理由のひとつが価格の安さ。邦貨換算で約240万~300万円というライバルと比較してもかなり競争力のある設定となっている。

日本市場に導入されることはないと思われるが、アジアを中心にほかの地域への輸出も検討されているようだ。


6代目マイクラ

新型マイクラは2025年5月に発表されたBEVのハッチバック。日本では2022年に販売が終了した「マーチ」の輸出車名として誕生した。マーチは4代目で終了したが、マイクラは欧州向けモデルとして継続され、この新型で6世代目となる。

このモデルも実は日産のオリジナルモデルではなく、ルノー5(サンク)のデザイン違い。BEV専用モデルの5同様、マイクラもBEVのみのラインナップとなっている。


マーチ風のフロントマスク

ボディサイズは全長×全幅×全高=3974×1774×1498mm、ホイールベースは2541mm。歴代マーチよりはひと回り大きい。フロントマスクはデイタイムライトで歴代マーチの多くが採用していた丸型2灯式ヘッドライトのような意匠に仕立てている。

こちらもフロント1モーターの前輪駆動。122ps/225Nmのモーターと40kWhの駆動用バッテリーを組み合わせたモデルと、150ps/245Nmモーターと52kWh駆動用バッテリー仕様の2機種を設定。航続距離は最長で408km。

マイクラも残念ながら、日本への導入はないようだ。



文=新井一樹(ENGINE編集部)、写真=望月浩彦/日産

(ENGINE Webオリジナル)

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