2025.11.26

CARS

ニュルブルクリンク・アタックの常連が「ポルシェ911GT3」のパフォーマンスを徹底追求

ニュルのタイムは911GT3“ヴァイザッハ・パッケージ”装着車よりさらに速い!

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ポルシェのチューニングや、ニュルブルクリンクでのタイム・アタックで知られる「マンタイ・レーシング」が、992.2世代用の新たな「ポルシェ911GT3」用のモディファイ・キットを発表。

異形の前後ホイールなど徹底して機能を追求!


この“マンタイ・キット”は、ポルシェ自身が用意する“ヴァイザッハ・パッケージ”を超えるパフォーマンスを実現し、装着車は従来品を装備したモデルより2.76秒速い6分52秒981で、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェこと北コースを周回した。



マンタイとヴァイザッハのポルシェ開発センターが共同開発した新型“マンタイ・キット”、その大きな進歩は空力面にある。

リアまわりで目を引くのが、ホイールをカバーするカーボンのエアロ・ディスクで、ドラッグ軽減に貢献。



アンダー・ボディのエア・ディフレクターは1.5mと、ベース車より1mも延長。ラゲッジ・コンパートメントのフロアもカバーされ、床下はほぼ完全にスムース化された。

フロント・リップは12mm延長された新形状となり、フロント床下のディフューザー・フィンやサイドのフラップと合わせて、前車軸にかかるダウンフォースが増加した。





ワイド化され、ガーニー・フラップを追加したスワンネック・ウイングは、カーブした大型エンド・プレートでエア・フローを最適化した。



ディフューザーのフィンも長くなり、ドラッグを増やさずにダウンフォースを高めている。これらのモディファイにより、285km/hでのダウンフォースは、ロード・モードで355kg、サーキット・モードで540kgに達する。

足まわりは、4ウェイ・コイルオーバーを専用開発。リバウンドとコンプレッションの調整は、工具なしで行える。スプリング・レートは旧キットに対してフロントを10%強化し、限界域でのハンドリング改善と、増強されたダウンフォースへの対応を図った。





前20インチ/後21インチの鍛造ホイールは「911GT3」のオプションで、標準装着品より4本で6kg軽い。ブレーキは、スチール・メッシュ・ホースを標準装備し、PCCB用のレーシング・パッドもチョイスできる。

ビジュアル面でも独自性を主張。イルミネーションが入るカーボンのサイドシル・プレートやLEDドア・プロジェクターはマンタイ仕様で、ドアにはマンタイのロゴを追加できる。前後の牽引ストラップはサーキット専用で、赤/黒/黄の3色展開だ。フロントのエア・アウトレットとリアのエア・インテークは、カーボン・パーツとすることが可能だ。



ホイールのエアロ・ディスクが空気抵抗低減に効果的とはいえ、制動時の負荷や発熱量の大きいフロントには装着しないあたりが、かえって玄人好みのルックスとなっている“マンタイ・キット”。

「911GT3」のポテンシャルを最大限引き出すこのアイテムは、2026年3月の発売を予定している。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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