2025.12.22

CARS

なんと生誕50年!【7世代で累計生産台数は1800万台突破!】BMW 3シリーズの未来はどっちだ

後継の“ノイエクラッセ”へと受け継がれる50年の歴史を持つ3シリーズの未来はどうなる?

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50周年イヤーも残りわずかとなったBMW 3シリーズ。1975年の誕生以来、これまでに生産を行った拠点は世界13か国・18か所に及び、生産台数は1800万台を超える。

3シリーズの生産はBMWの技術開発の肝だった!


その初期段階から、製造設備に先進技術を導入したことも特徴的で、オーバーヘッドコンベアやプログラム自由度の高い溶接システムなどの恩恵で、柔軟な生産を可能にした。



全自動ボディ・ショップがミュンヘンに導入されたのは、3シリーズが2代目のE30へ移行した1982年のこと。工業用ロボットを使用し、工程の90%以上を自動化した。

その後も継続的に近代化され、パウダーコート技術からコンピューター制御によるエンジン製造、最近ではデジタル化や、AIのサポートによる品質管理なども実施。3シリーズの生産ラインが、BMWグループの技術開発において重要な役割を果たし続けてきた。

また、生産施設は次第に拡張。ミュンヘン本社工場だけでは手狭になり、1980年にはディンゴルフィング工場、さらに1986年にはレーゲンスブルク工場でも製造されることに。



また、BMWの生産が国際化するのに伴い、1984年には南アフリカのロスリン、その10年後にはアメリカのスパータンバーグで工場が操業開始した。

レーゲンスブルク以降、ハンガリーのデブレツェンを除けば、すべての新工場を軌道に乗せてきたのも3シリーズだ。スペータンバーグ、ライプツィヒ、メキシコのサン・ルイ・ポトシ、そして中国での合弁であるBBAまで、3シリーズの生産から立ち上がった。



そして数十年にわたり、BMWグループのほぼすべての工場で、セダンからツーリング、コンバーチブルやMモデルなど、あらゆるバリエーションが製造された。ドライブトレインについても、内燃エンジンからマイルド&プラグイン・ハイブリッドまでさまざまだ。



現在、7代目となる3シリーズは、ミュンヘンとサン・ルイ・ポトシ、中国の瀋陽、インドのチェンナイ、タイのラヨーン、そしてブラジルのアラクアリで生産。さらに多くの国の、パートナー工場でも製造されている。

それと並行して、来るべき8代目の準備も進行中だ。電気自動車仕様の生産は2026年後半にミュンヘン工場でスタートする予定で、その後は中国とメキシコ、さらにはふたたびディンゴルフィングへ3シリーズが帰還する計画もある。

内燃エンジン仕様は一時期存続を危ぶまれたが、EUの販売禁止撤回もあり、設定は確実視される。



iX3に続くいわゆる“ノイエ・クラッセ”シリーズの第2弾となり、その斬新なスタイリングには賛否あるだろうが、BMWの主力モデルに引き続き多様なパワートレインが用意されそうなことは、ひとまず喜びたい。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)
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