2026.02.17

CARS

あえての“5人乗り”!【437万円】「フィアット・ドブロ」が突く宿敵「ルノー・カングー」の隙とは

「ルノー・カングー」の隙を突く存在?「フィアット・ドブロ」の限定車が登場!

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日本における輸入MPV市場、いわゆる“カングー・カテゴリー”に、一石を投じる確信犯的な一台が現れた。それが「フィアット・ドブロ」の限定車「マキシ5(チンクエ)ビアンコ・ジェラート」だ。

カングー・ディーゼルと値段はほぼ同じだが、荷室の広さは大きな差が


この限定車は、本来7人乗りであるはずの「フィアット・ドブロ」のロング・ボディ仕様からあえて3列目シートを間引きし、5人乗りとして仕立て直している。いわば市場のリーダーである「ルノー・カングー」に対するフィアットの属するステランティス陣営のカウンター・パンチだ。



万が一誰かを乗せることがあるかもしれないから、5人乗りよりもどうせなら7人乗りを、と考えるひとが圧倒的に多い日本市場ではあるものの、例えば趣味を極めているような遊びのプロにとっては、使わないシートは単なるデッド・スペースであり、重量増でしかない。



今回の「フィアット・ドブロ・マキシ5(チンクエ)ビアンコ・ジェラート」が提示する価値はとても明快だ。全長4770mmという余裕あるロング・ボディの恩恵を、荷室へ捧げた。つまり2人分の座席を廃し5人乗りと割り切ることで、広いラゲッジ・スペースを得たわけである。



さらに心憎いのは“道具感”の演出だ。



今回の限定車専用の耐水・耐摩耗性に優れたラゲッジ・フロア・ボードは、荷室をいわば作業場やベース・キャンプへと早変わりさせる。泥だらけのMTBやギアを積み込もうが、濡れたウェット・スーツを放り込もうが問題なし。いや、むしろこのクルマにはそうしたシチュエーションが似合う。

さて、日本における輸入MPV市場において「ルノー・カングー」との比較は避けて通ることはできない。現在、主力である標準ボディの5人乗り仕様の価格は、ガソリン・モデルが419万円、ディーゼル・モデルが439万円である。

対する「フィアット・ドブロ・マキシ5(チンクエ)ビアンコ・ジェラート」は437万円だ。

パワーユニットは1.5リットルのディーゼルなので、ディーゼル同士を比較すると、なんと2万円も安いことになる(ただしフィアットの輸入元は2025年11月1日より経済変動加算額を導入しており、価格には経済変動加算額15万円が含まれる)。しかも標準ボディのカングー(全長4490mm)を圧倒する+280mm 、4770mmの全長は、広大な荷室空間をもたらしてくれる。

ルノーがロング・ボディの「グラン・カングー」を7人乗りのファミリー層向けをターゲットにしたのに対し、フィアットはあえて5人乗りでロング・ボディという、カングーのラインナップに現時点では存在しない空白地帯を突いてきた。

これはカングーの標準ボディ・5人乗りでは積載量に物足りなさを感じつつも、7人乗りまでは必要としない層にとって、なかなか魅力的な選択肢となるだろう。



加えて今回の限定車には、アウトドア・コンテナ・ブランド「THOR(ソー)」とのコラボレーションによるオリジナル・ギア・ボックスや専用のラゲッジ・フロア・ボードも付属する。

“ビアンコ・ジェラート”、つまり白いジェラートという甘美な名のボディ・カラーに、無骨なTHORのボックスを積み込む。この素っ気ない実用車のように見えてシンプルかつシックな仕立てこそフィアットの真骨頂だ。



単に荷物がたくさん載るというスペックの話ではなく、このクルマがあれば、どんな新しい遊びを始められるだろうか、という想像力を刺激する1台ともいえるだろう。

文=ENGINE編集部

(ENGINE Webオリジナル)
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