2026年1月に開催された東京オートサロン。カスタム・カーの祭典でありながら、ブースの中央でひときわ熱い視線を浴びていた、いわば主役のようだった1台を覚えているだろうか。その堂々たる体躯と洗練されたデザインで注目を浴びた新型「プジョー5008」の詳細が、いよいよ公開された。ステランティス・ジャパンが国内における正式販売を開始したのだ。
3列7人乗りなのに、こんなスタイリッシュ!
オートサロンの会場で目の当たりにしたひとは少し驚かされたかもしれない。それほど、プジョーの新しい旗艦モデルはなかなかに存在感があるのだ。実際、新型「5008」は、最新のプラットフォームである“ステラ・ミディアム”を採用しており、先代比で170mm延長され、全長は4810mmとなった。なお全幅は1895mm、全高は1735mmとなる。

このサイズ・アップの理由は単なる肥大化ではないようだ。ライオンの爪をモチーフにした鋭いライト・ユニットや、複雑な幾何学模様を描くフロント・グリルは弟分の「3008」と共通だが、車体後半のスタイリングは大きく変更。Aピラーからルーフ、そしてリアへと続く、ボディと非同色となるモールの視覚的なアクセントも効いている。フランス車らしいエレガンスと、スペース・ユーティリティを両立させた1台といえるだろう。

インテリアの意匠は基本的に「3008」と共用で、インストゥルメント・パネルに浮かび上がるように配置された21インチの巨大なパノラミック・カーブド・ディスプレイや、左右非対称のセンター・コンソールが目を惹く。ただしボイス・コントロールや、自分好みにカスタマイズできるショートカット・キーを備えるなど、デザインを優先しただけではない、いわば知的なコックピットでもある。

シート・レイアウトは3列7座で、2列目席は40:20:40の分割式でそれぞれ3座が独立して前後のスライドとリクライニングが可能。3列目への出入りも、シート全体が大きく前方にチルトするので楽に可能だ。3列目の2座も独立可倒式。荷室容量は通常時で259リットル、3列目のみバックレストを倒した場合で748リットル、さらに2列目バックレストも倒した場合は、最大容量の1815リットルを確保する。前後独立式の温度調整が可能な3ゾーン・エアコンは、2列目席側からも操作が可能なほか、この列には日差しや視界を遮るロールアップ式のサン・シェードも備わる。
パワートレインはステランティス・グループにおける日本市場用の車両ですっかりお馴染みの1.2リットル直列3気筒ターボ・エンジン(最高出力と最大トルクは136psと230Nm)に電気モーターを組み合わせ、6段のデュアルクラッチ式自動MTを介して前輪を駆動するマイルド・ハイブリッドだ。システム出力は145psと数値も基本的に従来の他ブランドと同じ。ただし「5008」の車両重量は1740kgと「3008」比で120kg重く、WLTCモード燃費は「3008」の19.4km/リットルに対し18.4km/リットルとなる。

「5008」は現在のプジョーにおけるフラッグシップということもあり、価格は581万円〜と、弟分の「3008」に対し77万円高に。なお「E-3008」として「3008」シリーズにはすでに純電気自動車バージョンもあるが「E-5008」は今のところ導入されておらず、内装トリムなどの違いによるグレード展開はしているものの、マイルド・ハイブリッド仕様のみとなっている。
文=ENGINE編集部 写真=神村 聖
(ENGINE Webオリジナル)